Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

マッキンC40+3B252Bシングルアンプのサウンド

2008年05月14日 | ピュアオーディオ

昨夜、久しぶりにじっくりと「音楽」を楽しみました。

C40+3B252Bシングルアンプのサウンドは「しっとりなめらか、まろやかで濃くが有り、音のキレは必要充分、バランスも安定感が有る」ものでした。欲を言えばC-290の「分解能」が欲しい。

色々なCDをかけましたが特に良かったのは「ボーカル」。ヘレン・メリルもダイアナ・クラール、パティ・ペイジも今までで最高の質感でした。クラシックのソプラノも「とげが突き刺さるような」サウンドはなく、しっとりと丸みを帯びた豊かな歌声でした。

シューベルトのアルペジョーネ・ソナタ(ロストロポーヴィッチとブリテン)も今までで最高の響でした。チェロとピアノが甘い音色で流れてきます。聴いていたらいつしか目をつむって寝ていましたね。

ブルックナーの「ロマンティック」の弦のトレモロも素晴らしいものでした。

本当に惜しむらくは、XLRケーブルが使えないことです。今回はSCR-15でプリ~パワー間を繋ぎましたが、本当はSCX-24(ルシファー)なのです。これで接続できれば更に上の質感が出ていたことでしょう。

半年振りにLPも聴いて見ました。先に書いたパティ・ペイジの「ハッシュ・ハッシュ・・・」のアルバムでどれも「まろやかな」サウンドでした。「キングストンタウン」など今回の組み合わせが最高でした。

サウンドを楽しむのではなく「音楽」が楽しめます。嫌な音が出ませんしとにかく「しっとりしていてまろやかで・・・」の音に満足です。

3B252Bシングルパワーアンプの出力は2W弱/chです。ゲインレベルは9時の方向ですので相当絞った状態です。SPの能率が良すぎるので1Wも有れば充分なのです。この100dbオーバーの能率のSPでRCA接続ではノイズは気になりません。

まだ繋いだばかりなので「馴染んでいく」と思いますので更に良くなって行くと思います。毎日が楽しくなりそうです。

先日予備として真空管を一式購入しましたが、使ってしまったので新にパワー管4本、整流管2本(各2セット)を注文してしまいました。高い!!!痛!!!


ノイズの原因?

2008年05月13日 | ピュアオーディオ

3B252BパワーアンプのLchのハムノイズの原因を探しています。

LchのSP端子の近くにチョークが有り360Vの電圧がかかっていますが、これに対しては

①チョークの位置をズラしてSP端子からの距離をとりました。 

②1,0mm厚みの銅板でSP端子側をシールドして対策すると共にワイヤリングもチョークから離れるように配線しなおしました。

その結果、RCA端子入力ではノイズの発生は有りません。XLR端子入力時のみノイズに見舞われます。大きいノイズはLchのみです。XLR端子側といってもRCA端子側と比べて「インプットトランス」が入っているだけの違いですのでこのトランスのシールド性能が低いのか?と思われます。600Ω:600Ωの小さなトランスです。シールドの問題よりグランドをアースに落とす事が肝心かもしれません。

もうしばらくこの件は詰めて行きたいと思いますが、RCAなら使えることが判りましたので自宅に持ち帰り早速繋ぎなおして聴き出しています。

バランス(XLR)を聴いた後ではチョッとスケール感や音数、広がりで負けるようですが「ノイズ」のないのはありがたいです。

C40と3B252Bパワーとの組合せでRCAケーブル接続のサウンドは「しっとり」しています。これはこれでなかなか良い聴きざわりです。暴れるような音が有りません。なめらかでしっとりして価値のある音質です。JAZZを聴いていますが余韻も素晴らしく十分楽しめます。クラシック系、特に弦楽器は素晴らしいサウンドになる予感がします。つづきは明日報告します。


何故、真空管アンプにこだわるか?

2008年05月13日 | ピュアオーディオ

私の自宅のメインアンプは「管球アンプ」にこだわっています。本当はプリアンプもそうしたいのですが、まだ手が及びません。

昔の真空管アンプのサウンドは「柔らかくて聴き易い、奥行き表現に優れる」と言うメリットと「SN比が低い、音数が少ない、パワフル感が足りない、発熱量が大きい」等のデメリットを感じていました。

昨今いいTrの素子が少ないと言う事情もあるのでしょうが、なかなか金額を積まないと良いアンプにめぐり合いません。

増幅素子としてのデバイスの優秀性は「真空管」の方が高いと感じています。事実「作り」からも真空管の方が手が込んでいます。

アンプとしてみた場合、使われる端子類やソケット、内部配線、半田材、パーツ等の総合力が「アンプの力・音質」となります。

メーカー製ではこれらの部品がおざなりになっているモノが多く、高い金額の割りに出てくる音質に満足できません。

自作真空管アンプの世界ではこれらパーツや配線、半田材の全てを自分で気に入ったものが使えます。メーカーが知らない技術や部品を使って「一味違う」アンプが作れます。

自分が自宅で使う管球アンプはTr型でメーカーが出している100万円を越えるクラスの上を目指しています。製造経費は高々20万円~50万円くらいの投資です。

当然管球式のアンプの欠点は理解した上での事なので、発熱や置き場所のデメリットは受け入れています。(限度は有りますが・・・)

性能はTr型のど級クラスのアンプに匹敵させます。そうやって出来上がったアンプのみを自宅のアンプとして使います。


C40戻る

2008年05月13日 | ピュアオーディオ

自宅のシステムは現在3B252Bシングルアンプの導入の為あわただしい状態ですが、プリアンプをアキュフェーズC-290からマッキンC40に戻しました。

C-290とC40を入れ替えての印象ですが、「音数」や「音のキレ」はC-290の方が圧倒的に良いですね。改めてC40を聴くと「チョッと古臭い音」に聴こえます。

しかし、従来の耳に馴染んだサウンドであり違和感はあまり有りません。まだ繋いだばかりですのでもう少し良くなるでしょう。高域の抜けはC40の方が良いですね。さすがにこちらのアンプは「活眼」していますので「嫌な音」が出ません。これなら弦楽器のトレモロも安心して聴く事が出来るでしょう。早速今夜試してみます。

C-290との聴き比べにJazzBer2007の第一曲目と4曲目を選んだのですが、パワーアンプが変わったからなのか「音が前に出てくる」様になりました。これはありがたい変化です。

今夜から2日ほどじっくりと聴き込んで見たいと思います。この2日間でLchのノイズの原因と対策を色々と調べてみたいと予定しています。

パワーアンプの現時点での不具合は「Lchのハムノイズ」だけです。Rchではノイズの発生は有りません。

アンプの裏側の写真を見ていたら、SP端子と小さなトランス(チョーク)の距離がものすごく近いんですね。このトランスに360Vぐらいの電圧が来ていますのでこの辺が怪しいとにらんでいます。

トランスの遮蔽板とワイヤリングを離す様にすればいけるのではないかとも思っていますが色々な現象をもう少し調べてみます。入力のボリュームを絞るとノイズもゼロになりますので「信号系」の不具合である事は間違い有りません。


真空管を交換する

2008年05月12日 | ピュアオーディオ

昨夜から3B252Bシングルアンプの聴き込み調整に入りました事は報告しました。続きです。

前回コメントで「音が重く沈んでいる」と表現しましたが、真空管が使い古しの状態でしたので「整流管」を交換しました所、物の見事に回復しました。音のキレや響の豊かさ、余韻の美しさが出てきました。これならJAZZもいけると思いJazzBer2007を掛けましたら難なく違和感なく鳴らしてしまいます。

次に「ハムノイズ」です。TVがアンプラックの横に有り、同じ所から電源を取っています。この状態でEL34ppモノアンプはノイズひとつ出ませんでしたが、3B252Bアンプは若干拾います。TVの電源オン(同時使用)では「ビーン」と言うちょっと使えないレベルのノイズが出ます。TVの電源を切るとぱったり止まります。それでもアイドリング電流がTVには流れているのでまだまだノイズがかすかですが出ます。でもそう気になりませんのでこのまま鳴らします。

次に初段管や次段管の球も交換です。これでやっと正常な評価に入れる準備が出来ました。使い古した球ではベースとガラス管の継ぎ目が動きます。(笑っちゃいます)

後は電源をTVと別のコンセントから取らねばなりませんが、今夜はタップを持ってきていませんので明日になります。

このアンプの底面は「開放型」になっています。つまり「底蓋」が有りません。これは精神衛生上良く有りませんので「鉄板」で特注しないといけません。(防磁対策)

おかげで随分と見通しの良い音のアンプになって来ました。事務所では「家電製品」が有りませんのでノイズの面では随分と得をしているんですね。やっぱり自宅に持ち込んで使ってみないと不具合が判りません。

サウンドは「傍熱3極管」のサウンドなのでしょう(初めて使うので判りません)、豊かな低域と奥行き感、ゆったりとした堂々としたサウンドです。弦楽器の鳴り方が一般のあんぷと違って「シルキー」な音色です。個人的には非常に気に入りました。まだまだ使いこなしが必要です。


3B252Bアンプのサウンド初日後

2008年05月12日 | ピュアオーディオ

20080512 昨夜から3B252Bアンプを使い始めているが、どうも欠点がある様だ。しかしまだ使い始めたばかりで球もヒューズも配線もケーブルも全て新品なので「馴染んでいない」性かもしれない。

何が欠点か?と言うと「高域が延びていない」事によるのかもしれないが、「サウンドが重い」、「余韻が少ない」と言う事を感じている。その為「音にキレがない」のでJAZZにはちときついかもしれない。

アンプのオリジナルの周波数特性表をみても20KHz以上は出ていないようである。SPの方が100KHzまで対応しているのにアンプが出せないでいる。

弦楽器のゴーイングはハッとするほど生々しくシルキーであるのに対し、全体として「重く沈んだ音」の印象を受ける。マッキンのC40ならイコライザーを使って高域を持ち上げる事もできるので明日挑戦をしてみたいと考えています。

1台のアンプを生かすも殺すも「組み合わせ」と「使いこなし」に掛かっています。


3B252Bアンプのサウンド

2008年05月11日 | ピュアオーディオ

Trail仕様化が終わり早速自宅に持って帰り接続を致しました。

そのサウンドの第一声は「シルキーでメリハリの有る奥深い」サウンドでした。ノイズが若干有りますが、実用上問題ないレベルです。

とにかく「弦楽器」がシルキーです。いつもかける「ジェットストリーム」のイントロの弦楽器の質感が求めていた「質感」で鳴り出します。次にナレーション、「自然な声」が響きます。今までチョッと不安定でお上品にすましていた声が「ごく自然な感じ」で出てきます。声の厚み・広がりが違います。全体的に「音数」が多いです。ただJAZZ向きではないような気がしますが整流管をUSAに差し替えると使えるかもしれません。

EL34と3B252Bの球の力がまるで違うと申しましょうか、再現される音の佇まいや音場表現の「格」が別次元ですね。

サウンドバランス的にも下に伸びており、ピラミッド型に近い「低域」の強さと分解能を感じます。今まで「バックロードホーンだから・・・」と物足りなかった低音が充足されたようです。

現在プリはアキュフェーズのC-290ですが近日中にマッキンのC40に戻します。更に良い質感になってくれると期待しています。

何故C40に戻す?かは、フォノイコの存在です。C-290では別売りのフォノイコが必要になります。専務宅ではフォノは必要有りません。

今回のパワーアンプの入れ替えは願ってもない「質感とドライブ力・解像度」で大変満足しそうです。真空管のメーカーもSTCやオスラムと言った「本物」の時代のメーカーです。ムラードのEL34が勝てないはずです。

今回の3B252Bのアンプを持って「管球アンプのTrail仕様化」は終了します。その目的(自宅メインアンプの製作)を達したわけですから今後は別のアイテムに集中していくだろうと思います。

現在Trail使用のパワーアンプは今回分も含めて5セット、プリアンプが3セット、プリメインが1セット出来ています。それらは適材適所で使って行きたいと考えています。


3B252BシングルアンプのTrail仕様化

2008年05月11日 | ピュアオーディオ

3b2521 先日3B252Bのアンプを紹介しました。その後「Trail仕様化」の為、配線材やプラグ等を交換していました。昨日漸く完成しましたので本日試聴をしています。

3b2522 全ての真空管が英国製ですので「ブリリアント」な響がします。

非常に「しっとりした質感」です。

今夜自宅で繋いで音出し確認を致します。現状のメインEL34pp3b2523 モノアンプと比較してどの程度の「音質」なのかが気になります。こればかりは自宅で繋いで聴かないと判断できません。

今回増設したのがXLRバランス端子と平衡回路の600Ωトランスです。ここはやはりXLRケーブルを使いたいと拘りました。RCAソケットもフルテックの最強級品を取り付けました。(これだけで通常のRCAソケットの倍の音数が出てきます)。SP端子も交換しSCS-34(ルシファー)対応にしています。内部配線はすべてスーナーケーブルです。メインラインはスーナーブルー、細線は当社特注スーナー。出てきたサウンドは対策前とは比べ物にならないくらい「周波数レンジが広く、ダイナミックレンジも大きい。質感も粗さがなくしっとりしています。たった2ワット弱の出力ながらアルテック604を軽々とドライブしています。

3b252b_trail1 改造前の質感は良かったけれど粗さとボソボソ感にレンジの狭さ(古い管球アンプの音)が有りましたが、最新鋭のアンプ群と同格のサウンドレベルにな

っています。3b252b_trail2 3b252b_trail3

予備の球も全て入手して本格的に使える様に万全を期しています。3b252b_trail4

写真はTrail仕様の前後の様子を比較しています。


ネジ1本で音質が「激変」

2008年05月11日 | ピュアオーディオ

昨日、事務所のオリンパスシステム用#375と自宅の707Jシステムの#375のダイアフラムの「ネジの増し締め」をしました。

使っているうちに少しづつ緩んできますので定期的にチェックをしています。今回は「緩み防止」の対策も合わせてやりましたのでその効果はどうかを昨夜確認しました。

事務所のオリンパスの方は「しっかりした。正確な」サウンドに変わりました。こちらは先月ダイアフラムの交換(実は4月増し締めの際ダイアフラムを傷つけたので)してその時に「専務」に最後任せましたのでその確認です。随分と締め方が甘かったと思います。今回「半回転」程締めました。

自宅のシステムは1月時点で緩んでいるのが聴感上判っていましたが作業日がズルズルと引き伸ばされやっと昨日増し締めしました。ダイアフラムにキズをつけない様に慎重に作業いたしました。2インチドライバーの「増し締め作業」は結構神経を使います。マグネットが強力ですので「危ない」と判っていてもネジやドライバーが吸い付けられます。吸い付けられたが最後「ダイアフラム」にキズが付いてしまいます。小音量なら気になりませんが、大音量にしますとこの傷が音に出てきます。気になると「音楽」が聴けません。・・・そうなると「ダイアフラム交換」・・・はい5万円の出費!!と相成ります。

そうやって作業したおかげで、#375の性能が桁違いに良くなりました。今まで「音が平面的」と思っていたのが「前後左右」に音が広がり音場が大きくなります。そして「正確」なサウンドになって来ました。システム全体として出てくるサウンドは「雲泥の差」が有ります。

これでSPは一安心です。次に新型Trailアンプが待っています。

(作業の内容にはマル秘事項が有るので写真は掲載できません)


オーディオの基本はスピーカー

2008年05月10日 | ピュアオーディオ

オーディオを始めるにあたりまず基本として「スピーカーの選定」である。電気信号を物理的振動に変換するのはSPしかないのである。このSPの性能で「聴く音楽の表現力」が決まるといっても差し支えないだろう。

オーディオをやる方はその大部分が「音楽を聴く」事が主目的と思います。「どんな音楽か?」、「どの様な音色を好むのか?」、「どの様な音場表現を狙うのか?」等々色々な要求がある。

良いスピーカーは小編成から大編成、ボーカルやストリングス、JAZZやクラシックを問わずかなりな所まで添うことが出きる。「生の音」に近い再現性を持っているものであればそれが可能となります。

スピーカーはそれこそ毎年100種類以上の新製品が出てきます。これが40年以上続いている訳だから世の中にはSPがあふれています。この中から「自分に合ったスピーカー」を選定する事が大切です。

私の場合、スピーカーセットとしてより、ユニットを組み上げてスピーカーを組み上げます。その中で「生演奏の雰囲気」を出せるユニットを志向します。普遍性があるからです。

エンクロージャーは過去のSPの中でデザインや方式の気に入った物を選択します。昔はSPも「家具」の一部としての機能・デザイン性を重要視されていました。手の込んだ作りのしっかりした物を基本としてデザインが気に入った物を選んでいます。

次はユニットです。今までの経験から古いユニットに可能性を感じます。オリンパスシステムや707Jシステムで同じ型番のユニットでも古いモノほど「品位が高く、音色が豊富」なように感じています。オリンパスに使われているJBLのLE15Aの38cmウーハーは「粘るような低音」と評されて久しいですが、SN、Noの50000番台より30000番台、20000番台より8000番台と交換していくにつれどんどん「音の品位」が上がっていきました。今では「粘るような低音」とはまったく違う質感になっています。

これがメーカーオリジナルのSPセットではなかなか交換するユニットがないし、サイズやネットワークが邪魔をして交換すること自体が「性能を下げる」ことになりかねません。

昔「コンポーネントSP」として「ばら売り」をしていたメーカー(老舗)でないとこれは出来ません。JBL、アルテック、ジェンセン、バイタボックス、パイオニア等が有ります。

これらから2ウェイにするか3ウェイにするか・・・と自分の好きな組合せをしていきます。一つ一つのユニットを選択して一つのスピーカーを作り上げていくのも楽しいものです。