さて、ここからが本題です。何時もながら前置きが長くて済みませんね。
国道6号線が通る宮城県と福島県のほぼ境界線上に、相馬郡新地町があります。ここには鬼渡系の神社でも謎が多い「二羽渡神社」が鎮座しています。
この二羽渡神社の主祭神は二羽渡権現。この二羽渡権現様のお姿は二羽の白い雀だそうです。それぞれ白い玉と赤い玉を持っているのだそうです。
何でも稲を食い荒らす害鳥をこの二羽の白雀が撃退。それを感謝し神様に祭り上げられた様です。その後、天竺に帰ったとか、天竺から来たとか言われている様です。様ですばかりの様です。
これは難しいですが、私はこう考えます。
先ず、稲を喰う害鳥って雀ですよね。これ、多分「雀様、ワシらの米、食べないでくんち。それでなくても年貢が厳しいんですから・・・・」って事で、雀に米を食べない様、お願いする形で雀が神格化したのではないでしようか。
通常でしたら「お稲荷様、狐様。米を喰う害鳥の雀どもを成敗してくんち・・・・」と言う考えで、お稲荷さんを鎮座させると思います。
何故、そうしなかったのか。この土地は「白鳥伝説」が残る白石、丸森から近いので、その考えから鳥を恐れて、雀が神格化したのではないでしょうかねぇー。
白鳥伝説については流石に簡単には説明出来ません。ヤマトタケル命や死んだら鳥になるとの考えが根底にあるとは思いますが、それだけではないと思います。
この地域の人々は極端に鳥を恐れますからね。鳥の羽が触れただけでも発狂常態になったそうです。
白石城主の文には、「百姓どもが一揆を起こしても全然大丈夫。槍の先に鳥の羽付ければ、百姓どもは恐れて逃げていきますからね、うしゃしゃしゃしゃ~」なんて書いています。鳥を食べるなんて事も絶対ありません。
何でこれほどまでに恐れるのか。
私、鳥インフルエンザが原因じゃないかと思うんです。現にロシアでも渡り鳥の飛来地の住民は鳥を恐れているそうです。つまり、昔から鳥インフルエンザがあり、死の病として恐れられていたのではないでしょうかね。
現に鬼渡神は疱瘡神です。鳥インフルエンザも疱瘡に入るのではないでしょうか。
疱瘡も鳥インフルエンザも子供がかかりやすい。勿論、昔はワクチンなんて無いですから、発症したら死ぬ危険性が高かった。だから極端に恐れ、二匹の白雀を祀る二羽渡神社が建立されたと思うんです。全ては祟りを恐れての事だと思います。
そう言えば以前、中国の毛沢東は、雀を見て「害鳥である」と発言。雀を根こそぎ駆除させた事があります。
結果どうなったか。米を食い荒らすイナゴが大量発生し、大飢饉になったそうです。馬鹿な事したもんです
何時もながら、話しは少々外れてしまいましたが、これは祟りを恐れ自然を神とする日本人と、徳のある者に殺されれたなら「納得っ」と言って死んでいく、人の命を昔から軽く考える中国人との違いだと思います。
ちょっと日本人に生まれて良かったと思いましたね。
つづく。