諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

足柄山の金太郎は坂上田村麻呂で間違いないと思う。その3

2016年12月29日 03時41分11秒 | 伝説

ちょっと期間が開いちゃいましたが続きです。

さて金太郎に戻ります。金太郎のスタイルと歌にもヒントが隠されています。

先ず「♪鉞担いだ金太郎~」の「鉞(まさかり)」。金太郎は木こりじゃ無いです。木を切ったと言う表記はありません。橋にした大木も体当たりで倒した。鉞で切らなかった。これは変です。

それと「♪ 熊に跨りお馬の稽古~」。何のために熊で馬術の稽古をしていたのか。

それと「丸金の腹掛け」。金太郎だから丸金なのか。

実は坂上田村麻呂の蝦夷征伐の目的が金太郎に隠されています。ここまで書けばお分かりでしょうけど、日高見国を襲った一番の目的は「金」です。大仏に金を貼る為に必要だった。だから「金太郎」と言う名が付けられた。

そして「鉄」。「鉞」は鉄を意味している。そして鉞を担いでいたのは刀の代わり。蝦夷討伐は鉄の略奪もその目的ですが、その為の剣術の修行をしていた事を意味していると思います。

そして「丸金の腹掛け」。蝦夷には金や鉄の他にも大和朝廷が欲しがる物がありました。「絹」です。絹の反物です。

以前にも書きましたが、東北の川には多くの織姫伝説が残っている。そしてて「オシラサマ」は桑の木への信仰でもありますが、桑の葉を食べるお蚕様への信仰。お蚕様は衣類を人々に与えてくれる神でもあります。

そして当時の蝦夷の絹織物の鮮やかさは世界有数です。大和朝廷の技術では作る事は出来なかった。喉から手が出るほど欲しかった。金太郎の「丸金の腹掛け」は蝦夷から絹織物を奪った事、奪いたかった事を意味していると思われます。

まだあります。「馬」です。魏志倭人伝では日本には馬はいないとされていますが、東北には1万年以上前から馬がいたことが判っています。南部駒でもお分かりの通り、蝦夷の馬は素晴らしかった。奪いたいと考えていた。

金太郎が馬の変わりに熊で馬術の稽古していたのは「今は馬は持っていないど蝦夷から奪う」事を意味しているのではないでしょうか。

 以上が「金太郎=坂上田村麻呂」ではないかと考えた根拠ですが、どうでしょうか。

まっ、歌の方は古くても明治時代に作られたと思うので、昔からの伝承なのかは自信が無いですが、ここまで共通点と言うかイメージさせるポイントがあるのは証拠にはならなくても、何かしら伝えたい思いがあったと思えます。

最後に金太郎を育てた山姥についてです。実は新潟や東北にも金太郎の伝説が伝わっています。でも不思議な事に山姥がメインのストーリーになっています。

例えば宮城県の村田町の伝説は山姥が金太郎を村田町で育て、山姥は何故か村田町と足柄山を何度となく行き来していたそうです。

目的は何か。長距離をどうやって行き来していたのか疑問です。でもこの話、悪路王が達谷窟の洞穴が旧阿須波道である鈴鹿峠に繫がっていて何度も行き来していた話に似ています。

悪路王のモデルはアテルイとされていますが、アテルイは静岡まで進軍したとの話が伝わっています。村田町の山姥も足柄山まで足を運んだのは、蝦夷軍が足柄山まで進軍していた事を意味するのではないでしょうか。

悪路王が出てくると悪路王から坂上田村麻呂に乗り換えた立烏帽子や鈴鹿御前が浮かびます。モデルは瀬織津姫と言われている。そして悪玉姫伝説では東北の各地で田村麻呂を産んで育てた話が伝わっている。これも金太郎と田村麻呂が共通していると言えます。

それでは金太郎を育てた山姥とは誰なのか。「山姥」は「一番最初の巫女」を意味します。そうなると天岩戸を開いた猿田彦命の妻・アメノウズメ命が思い浮かぶ。

金太郎は「ちょろり七瀧」で産湯を浸かった。第六天魔王を信仰していた。第六天魔王は「見目麗しい女神」と言う意味の「面足尊」と「崇拝するほど立派な陽根を持っている」と言う意味の「あやかしこ根尊」。夫婦で第六天魔王。

立派な陽根とは男性器。つまり第六天魔王は道祖神と考えられます。そして猿田彦命とアメノウズメ命も同神。

田村麻呂は第六天魔王である道祖神を信仰していた。しかしながら山姥は道祖神を信仰していたとの伝承は無い。

実は各地に伝わる山姥伝説では天狗と山姥は恋仲で、山姥が天狗に陣羽織を縫ってプレゼントしたと言う話が各地に残っています。

天狗の源流も猿田彦命同様、道祖神です。つまり山姥が第六天魔王の女神であると考えられる。

山姥は金太郎の母親じゃない。養育しただけ。面足尊の「足」は養育の意味もある。養育と信仰の違いがあるが、これも金太郎を育てた山姥が第六天魔王とする説になると思います。

金太郎が第六天魔王を信仰した。田村麻呂は熊野権現を信仰した。私は熊野の源流は男神・久那戸大神と女神・アラハバキ神である説を取っています。そしてこの二神は道祖神の源流でもあると考えます。この点からも金太郎のモデルは坂上田村麻呂である。

私は瀬織津姫の名は大和朝廷側が名付けたアラハバキ命の別名だと考えています。そして陣羽織を天狗にプレゼントして山姥は織姫でもある。つまり「山姥=瀬織津姫」となります。

以上、長々と書いて来ましたが一番大切なことは金太郎が第六天魔王、田村麻呂が熊野権現を信仰していたのは祟りが怖いからです。祟りを恐れて敵の神を祀っていたと考えます。その敵とは鬼とされる蝦夷です。

最後の最後、性器信仰は「タツ信仰」です。鬼である悪路王の住まいだった達谷窟もタツ。瀬織津姫とされる立烏帽子もタツ。そして神道の以前の呼び名であった神祇(しんぎ)も以前はタツと呼んでいた。

日本神道の源流はタツ信仰だと私は考えます。

もうヘロヘロです。今回のお題はこの辺で。

 

ではでは。

 

※足柄山を忘れていた。不思議な偶然だけど私の神職をしている友人に関連している。そしてその神社にも。幾らなんでも偶然だと思うけど。

 

 

 

 

 

コメント (2)
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