御伽噺の桃太郎。誰もが知っている昔話です。でも、本当の桃太郎のストーリーを知っている人って少ないのではないかな。
今の桃太郎のストーリーは明治時代に変えられたと言われてますが、本来の桃太郎のストーリーはもうね、ドン引きしちゃいます。とても子供に語れない。とんでもない話なんです。
ちょっと語ってみましょうかね。
昔、昔、お爺さんとお婆さんが住んでおりました。
お爺さんは山に柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯へ行っておりました。
お婆さんが川で洗濯をしていると、上流から大きな桃がドンブラコ、ドンブラコと流れて来た。
お婆さんは桃を拾い、家に持ち帰ってお爺さんと一緒に食べた。
そしたら二人は急に若返って、夜を共にした。そしてお婆さんは桃太郎を産んだ。
成長した桃太郎は自分の母親である若返ったお婆さんが好きになる。お婆さんも桃太郎に恋心を抱く。
そうなるとお爺さんは邪魔。桃太郎とお婆さんはお爺さんの殺害を考えるようになるが、お爺さんは山の神に守護されているから中々上手く行かない。
そこで桃太郎とお婆さんは、犬の皮を剥ぎ、猿の皮で太鼓を作り、雉を殺して生じる究極の呪いを山に向けて発し、山にいるお爺さんを呪い殺す事に成功。邪魔者が消えた桃太郎とお婆さんは幸せに暮したとさ。メデタシ、メデタシ。
簡単に説明しましたが以上です。
さて、この話だと鬼が出て来ないですね。
でも、お爺さんが殺されたのだから、お爺さんが鬼になるのかも。
お爺さんは山に柴刈に。
柴と言うと私は柴神・阿須波神をイメージするのですが、柴を刈るのだから阿須波神と敵対しているのだろうか。柴神であり鬼渡神である阿須波神を示しているのだろうか。
柴は小さな木々。木・樹は土から天に向かって立つ存在。つまり辰。そして木は鬼。お爺さんが山の神に守護されているとしているが、お爺さんが山の神とも考えられます。
実は桃太郎のストーリーですが、私の住む宮城県でも桃太郎の伝説が残っています。
鬼が島は金華山。鬼を退治して宝をぶっんどったは良いが、桃太郎は酒を喰らってグウタラ生活を送っていた。負けた鬼達はこんな奴に負けたのかと憤慨し、隙を見て桃太郎を襲い宝を取り戻したと言う話です。
まっ、其れは置いときます。今回はお爺さん暗殺ストーリーで考えたいと思います。
私は神道のカテゴリーで、たびたび聖婚に付いて語ってまいりました。
聖婚は神々の結婚。そのセオリーはいくつかありますが、一番代表的なのは近親婚。近親婚こそが日本の地主神である国津神の証明と言えます。
桃太郎の場合も母親と関係を持った。邪魔者のお爺さんを呪いによって殺し、母親であるお婆さんと幸せに暮した。これは紛れも無く近親婚。つまり聖婚。金太郎は人間ではない。神であると証明しています。
続く。