安倍元総理暗殺事件で長らく中断してしまいましたが続きます。瓜子姫のストーリーです。
っとは言え、瓜子姫の話は全国に様々なストーリーが伝わっています。私は東北人なので東北に伝わっている話をします。
前半のストーリーは桃太郎と同じ。
昔、山の中のポツッンと一軒家に、お爺さんとお婆さんが二人で住んでいた。
お婆さんは川に洗濯に行くと、どんぶらこ、どんぶらこと大きな瓜が流れて来た。お婆さんはお爺さんと一緒に食べようと思い瓜を家に持ち帰る。
柴刈りから戻ったお爺さんと一緒に食べようと瓜を包丁で切ろうとしたら、パックリと瓜が割れて小さな女の赤ちゃんが産まれた。お婆さんたちは瓜から産まれたので、その女の赤ちゃんに瓜子姫と名付けた。
最初は小さな瓜子姫だったが、食事をする度に急激に大きくなった。美しい娘になった。
瓜子姫の特技は機織り。とんからんん、とんからりんと美しいリズムを奏でて見事な出来栄えの布を織った。
噂を聞きつけた村の長者は「瓜子姫を是非ともうちの倅の嫁にくれ」と願う。お爺さんたちは喜んで承諾。瓜子姫に「誰が来ても絶対に家には入れてはいけないよ」と注意し、お爺さんたちは瓜子姫の嫁入り道具を村に買いに行く。
瓜子姫は何時もの様に機織りをしていた。そこに誰かがやって来る。瓜子姫に戸を開ける様に声をかける。
瓜子姫はお爺さんたちの言い付けを守り戸を開けずにいた。その誰かは悲しい声で戸を開ける様に懇願する。瓜子姫は気の毒になり、僅かに戸を開けて外を覗いた。
その瞬間、指が戸の隙間に入り戸が開けられた。尋ねて来た者は黒い顔をした天邪鬼だった。
天邪鬼は瓜子姫の腕を取り、「谷に桃が沢山実っているから一緒に取りに行こう」と誘う。瓜子姫は嫌々ながらも天邪鬼に谷へ連れていかれる。
天邪鬼は桃の木に登り熟した桃を食べる。瓜子姫も桃を欲しがったが、天邪鬼は青い桃を瓜子姫に投げ付ける。額に桃が当たった瓜子姫は泣きながら熟した桃を欲しがる。
天邪鬼は「自分で桃の木に登って取れ。綺麗な着物が汚れるから自分の服と交換して登れ」と告げる。
瓜子は天邪鬼の話に従い、着物を交換して桃の木に登る。一番高い枝まで登った瓜子姫を見て、天邪鬼は桃の木を下から揺する。瓜子姫は悲鳴をあげて下に落ちた。首の骨を折り死亡した。
天邪鬼は瓜子姫の顔の皮を裂いて自分の顔に被せ瓜子姫に化けて家に戻り、ぎったんばっこんと狂った様に機織りを始める。反物はボロボロに織られていた。
村から戻って来たお爺さんたちは瓜子姫の機織りを見て驚く。尋常じゃないと止める。瓜子姫は従わない。狂った様に機織りを続ける。
「どうしたんだ、瓜子姫」と言って瓜子姫の身体を揺するお爺さん。その時、瓜子姫の顔の皮が落ち、黒い天邪鬼の顔が現れた。
お爺さんとお婆さんは瓜子姫が天邪鬼に殺されたことを悟り大激怒。鎌や鉈で天邪鬼を殺して身体を切り刻み、蕎麦の畑に捨てた。
それ以来、蕎麦の根は天邪鬼の血の色の赤い根になったとさ。目出度し、目出度し。
まっ、こんな感じです。
この瓜子姫の話ですが、関西方面はカラスが「瓜子姫が柿の木に縛られている、カァーカァー」、「天邪鬼が籠に乗って嫁入りに行った、カァーカァー」とお爺さんたちに告げ、瓜子姫は無事助け出され長者の息子の嫁入りをする。
瓜子姫を騙した天邪鬼は、村人たちに股裂きされたり、両手両足を切断される。
或いは天邪鬼が逃亡。若しくは追放されると言う話になっています。
続く。