諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

瓜子姫も天邪鬼もモデルは瀬織津姫ではないのか。その3

2022年07月20日 12時39分44秒 | 瀬織津姫
続きです。

この話、桃太郎とそっくりですが、どちらかと言うと桃太郎よりも瓜子姫の方が古いと言うか、オリジナルだと考えられます。本来の桃太郎はお爺さんお婆さんが桃を食べて若返って愛し合って産まれた子供ですから。

瓜子姫の話ではキーワードが多く散りばめられています。

先ずは瓜。そっくりな二人を「瓜二つ」と言うじゃないですか。瓜は縦に半分に切ると細かい種が入っており左右対称に見える。だから「瓜二つ」と言います。

天邪鬼は瓜子姫を殺して顔の皮を剥いで瓜子姫に化けた。瓜子姫と「瓜二つ」になった。つまり瓜子姫と天邪鬼はそっくり。もっと分かりや良く言えば同類、若しくは同一人物と考えられます。

天邪鬼の目的は瓜子姫に化けて長者の息子と結婚する事。

だから下手ながらもお爺さんの話も聞かず、一心不乱に機織りをしていた。瓜子姫でないことがバレない様に、機織りの練習をしていた。それだけ長者の息子と結婚したかった。

つまり天邪鬼は女性。幸せな結婚をしたかった女性。瓜子姫を顔の皮を剥ぎ取ったのは顔が黒く醜くいから。それでも結婚したかった。

そして瓜にはもう一つキーワードがある。日本の伝説には瓜から水が噴き出す描写が数多くあります。

当時は西瓜は無い。瑞々しい食べ物と言えば瓜ですが、七夕の夜に瓜から水が噴き出し天の川が出来たとの話がある。

天稚彦の物語では、鬼が瓜を地面に打ち付けたら水が噴き出し天の川になったとの話もある。更には天邪鬼の別名は海若で、水神であるとの話も伝わっています。

七夕と言えば、天の川を挟んで年に一度会うことが出来るとされる織姫と彦星。瓜子姫は機織りの姫。天邪鬼も狂った様に機織をしていた。長者の息子は彦星で瓜子姫と天邪鬼は織姫と言えるのではないだろうか。

もう一つのキーワードは桃です。瓜子姫は「谷の桃を取りに行こう」と天邪鬼に誘われた。お爺さんとの約束を破っても桃が食べたがった。

古事記や日本書記にて桃が好きな者は黄泉醜女。

黄泉の国に落ちた伊弉冉尊を追って遣ってきた伊弉諾尊だが、約束を破り伊弉冉尊の姿を見てしまった。蛆だらけだった。恐怖した伊弉諾尊は逃げた。伊弉冉尊は黄泉醜女達に命じて伊弉諾尊を追わせた。伊弉諾尊は黄泉醜女達を足止めする為に数々の食べ物を投げた。中でも黄泉醜女達が一番喜んで食べたのは桃だった。

黄泉の国の最初の住人は伊弉冉尊です。なのに何故、黄泉醜女達がいたのか。

伊弉冉尊は蛆だらけの姿だった。醜い姿だった。そう考えると黄泉醜女達は伊弉冉尊の分霊。若しくは黄泉の国で産んだ娘達なのではないか。


続く。





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