諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

若い頃憧れていたカヌーイストの野田知佑が亡くなった。

2022年07月29日 14時05分15秒 | 人生
私の若い頃の夢は「邱永漢の様に金を稼ぎ、野田知佑の様に遊ぶ」でした。

どっちも無理でした。仕事でも遊びでも才能が必要。努力が必要。怠惰で凡人な私には辿り着けない夢でした。

この二人の魅力は文章力です。だから私、彼らの著書は食べる様に読みまくったものです。そして上京し物書きの仕事を目指した。

その夢も諦めざる負えなかった。うーん、一番肝心なのは実力か。心の強さか。私にはどっちも無いな。でも、私位運が悪いと大抵の人は挫折すると思うのだがなぁー。

邱永漢は東大の経済学部を出ている。野田知佑は早稲田大学の英文科を出ている。頭の良さも大事だ。頭が良ければ善悪を要領良く使い分けられる。人生の波に上手く乗れる。

さて、私は4月に父を亡くしましたが、3月にはその野田知佑が亡くなりました。84歳でした。

私が野田知佑を知ったのは40年前です。千葉県の亀山湖でカヌーを漕いで釣りをしてBE-PAL等々で文章を書いて暮らしていた。

私の理想の暮らしをしていた。私も彼を目指したい。だから東京に出た。先ずは物書きの仕事をしたい。そう考えたのだ。

野田氏の本で特に好きなのは「魚眼漫遊大雑記」。魚を手掴みやヤスで突き食して世界中を旅する。羨ましい生き方だ。

私には英語が分からない。英語どころかローマ字も分からない。彼の生き方は私には無理だ。

「日本の川を旅する」も好きな著書だ。日本の川を折り畳み式のカヤックに乗って下る旅だ。それなら出来るかと思ったが、それも無理なようだ。私は分割式のボートを3艇持っているが船酔いしてしまうのだ。

安定感があるボートでもダメなのに、カヤックなど乗れる訳が無い。船酔いは本当に辛い。どう頑張っても彼の様には成れない。。

彼は結婚していたみたいだが、自由に生きたいから離婚したらしい。

そうだよな。結婚したら自由には生きれないな。私は不自由に生きてきたが結婚もしていない。よっぽどダメなんだな。

彼はカヌー犬ガクと世界の川を旅して来た。犬だけが仲間。その点は私と似ているのかも知れない。愛犬を亡くす辛さには耐えられないが。

そんな想いで野田知佑に憧れていたのだが、彼は晩年、アルコール依存症で歩行困難や人格崩壊に陥っていたとか。そんな馬鹿が。

男の中の男である野田知佑が、私の憧れの男がアルコール依存症になるなんてありえない。

確かに彼は良く酒を飲んでいた。カヌー旅の番組でもビールを飲んでいた。だからと言ってアルコールに溺れる男ではない。男の中の男なのだから。

野田知佑がアルコール中毒であるとしたのは、椎名誠での私小説でだ。名前は伏せていたが、騙して病院へ連れて行きベッドに縛り付けられていたらしい。

私は椎名誠のエッセイは子供騙しと言うか、女性への受け狙い的に書いていたりするので嫌い。だからその私小説は読んでいないが、その話は事実らしい。

事実、椎名誠と野田知佑はそれが元で絶縁していたとか。最晩年はどうだか知らんが。

アルコール依存症と言えば鬱病が疑われる。酒で鬱を紛らわせてアルコール中毒になる。

実は私も夜眠れず、酒を飲んで寝ていた時期があった。

医師にその事を相談したら、「アルコールよりも睡眠薬の方がよっぽど安全だよ」とアドバイスされ睡眠薬を飲むようになった。それは仕方が無い。アル中よりはよっぽど良い。アルコール中毒と鬱病で自殺する人は多いので。

それにしても何で野田知佑はアルコール中毒になったのか。

多分、若さを失ったからだと思う。人間の男は割と最近まで50歳で寿命を迎えていた。50歳からどうやって生きて良いのか遺伝子に組み込まれていないのだとか。

私も50歳を過ぎてから鬱の状況となった。自分には家族がいない。何もない。野田知佑もそんな感情に陥ったのではないか。

それで野田知佑に付いてネットで調べてみたら、60代後半から70代での失恋が原因ではないかとの記述があった。本当かよ。

そんな馬鹿な。自由に人生を生きる為に離婚したのではなかったのか。今更結婚したくなったのか。

私はHSPなので結婚には向いていない。野田知佑の文章にもHSP的な描写が見られる。だから離婚したのだと思っていたのだが、本当に晩年になって結婚したくなったのか。

もしやと思い椎名誠もネットで調べたら彼も鬱病になっていたらしい。やっぱり男の鬱は老化から来ているのか。椎名誠も老化には勝てないのか。

女性はオバさんになると強くなる。井戸端会議で生き生きしている。老化しても仕事はいくつもある。

男は老化で体力が無くなると戦えなくなる。戦えない男は死ぬしかない。そう言う遺伝子なのだそうだ。野田知佑もそうなのか。女性に助けて貰いたかったのか。

野田知佑に憧れた私の人生はどうしたら良いのか。

現在、私は鬱病となっている。酒は余り好きではないのでアル中にはなっていないが、野田知佑の様に冒険の人生も送っていないのに欝だけは同じ道を辿ってっている。

やっぱり人間って大したことが無いのか。

でも、野田知佑は75歳で愛犬2頭を連れて筏でユーコン川を下っている。やっぱり並みの男ではない。それでも心の病となりアルコール依存症となるのか。

野田知佑はカヌー犬ガクを筆頭に多くの愛犬を見送って来た。そう言う辛さも有ったと思う。

そして自分の帰る場所で悩んでいたのでは。

野田知佑は何度も住まいを変えていた。東京、千葉、徳島、熊本。そして気が付いたのだろう。自分の帰る場所が無いと言う事を。

私も帰る場所が無い。今住んでいる場所は私がいるべき場所ではない。帰る場所が欲しい。

だから霊場・閼伽井嶽に所有する山で眠りたいと思っている。死くらい思い通りにしたい。。故郷に帰っていわき市で一番の霊場で眠りたい。

野田知佑の死因は低血糖脳症。大脳に影響を与え意識障害となる。ベッドに縛り付けられたのだから、まともな感覚では無くなってしまったのだろうなぁー。

この低血糖脳症だが、糖尿病とアルコール依存症が原因で発症するみたいだ。

私は既に糖尿病。ここにアルコールが入れば野田知佑の様になってしまうのか。

母は認知症となったが、自我が保てないのは辛いな。

アルコールは止めておこう。そして糖尿病にも気を付けねば。私の場合、食事制限では糖尿病は治らない。薬でも駄目。こうなると最後の希望は運動のみか。

考えてみれば鬱病も脳の病と言える。死因だけは野田知佑と同じになったら辛いな。

はぁー、それにしても人間は弱い動物だな。野田知佑でさえ悩んで苦しんでいたなんて。自分の人生に悩んでいたなんて。

彼の様な人生の達人でさえ悩むのだ。生きるのって大変だ。生きるのって辛いなぁー。


ではでは。









コメント (4)
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