諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

瓜子姫も天邪鬼もモデルは瀬織津姫ではないのか。その4

2022年07月23日 15時47分10秒 | 瀬織津姫
続きます。

瓜子姫と瀬織津姫の関連は分かり易いです。

瓜子姫が生まれた瓜は川から流れて来た。瓜子姫は機織りが得意だった。川と織。そうなるとその名の通り瀬織津姫となります。

大祓祝詞では「川上の瀬に座す瀬織津姫」とのフレーズが出てきますが、川上は山でもあります。山は霊場。黄泉の国でもある。黄泉の国から流れて来た瓜子姫は元々女神です。。

そして山から川が流れて来る。つまり山神の娘は水神。その点から山神・大山祇神の娘である木花咲耶姫、岩長姫、そして手長である手名稚神が瀬織津姫と考えられます。

それだけではない。瀬織津姫を祀る九州の速川神社では瀬織津姫を「ショウリツヒメ」と呼んでいますが、ショウリツヒメをアイヌ語で訳すと「瀧で毛皮を剥ぐ姫」と言う意味に訳せます。

そのまま「セオリツヒメ」でアイヌ語訳をすると「剥いだ毛皮を背負って入る姫」と訳せます。

それではどこに入るのか。それは黄泉の国でしょう。この世に穢れは置いとけませんから。だからこそ祓い清めの女神なのですから。

瀬織津姫は祓戸の神ですが、「穢れ」は「毛刈れ」から来ています。つまり穢れを背負い黄泉の国に持って行ってくれる女神。それが瀬織津姫です。

瓜子姫は天邪鬼に騙されて殺された。顔の皮を剥された。

神道の神々は受代苦での信仰です。神々は人間の罪を自ら実行し、その罪を受けて苦しむ。罰を受ける。最悪死ぬ。だからこそ尊い存在なのです。

瓜子姫は、醜い女性である天邪鬼の金持ちの男と結婚したいと言う野望で殺され、顔の皮を剥された。つまり醜い女性の嫉妬と言う罪・穢れを背負って、黄泉の国に持って行った。その点からも瀬織津姫がモデルだと考えられます。

それでは天邪鬼は何故瀬織津姫なのか。

以前「熊野の本地、五衰殿」と題してブログを書きましたのでくわしくはそれを読んでいただきたいのですが、熊野権現は瀬織津姫あります。その理由はまたの機会に書きますが、熊野権現は五衰殿でもある。

五衰殿は善財王の1000番目の妻ですが、醜い容姿の為に善財王に見向きもされなかった。それで美しい千手十一面観音に願い、千手十一面観音同様の美しい姿に生まれ変わった。善財王に愛され子供を身籠った。それを999人の妻達に嫉妬され、無実の罪で身籠った姿で首を刎ねられ処刑された。首は馬小屋に埋められた。

それが後日、誤解だったと判明。善財王の弟の「けちん上人」が五衰殿を処刑した場所を尋ねると虎や狼に守られて、首の無い五衰殿が子供に乳を与えながら座していた。「けちん上人」は驚いて埋められた五衰殿の首を掘り出し、胴体にくっ付けたら生き返った。そしてインドで暮らすのが嫌になり、善財王と王子らと共に五衰殿は熊野に空飛ぶ馬車??に乗って遣って来たと言うストーリーです。

醜い天邪鬼は瓜子姫を殺して美しい瓜子姫の姿になった。そして最後は殺された。この点は五衰殿の話と重なります。善財王も瓜子姫の結婚相手の長者の息子と重なります。故に天邪鬼も瀬織津姫と考えられるのです。


続く。












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