鬱が酷いですが続きす。
話を青麻神社に祀られている御井神に戻します。
本来の井戸。古代の井戸は泉を木股で囲ったものです。だから御井神の別名は木股神なのです。そしてその木股は桂の木だとされています。
東北から関東までの観音様は何故か桂の木で彫られているケースが大半らしいですが、これはもしかしたら水神である瀬織津姫を調伏する為に甘い薫りがする桂の木で彫られているのかも知れません。ちょっと自信が無いですが。
因みに瀬織津姫に関する著書を持つ菊池展明氏は、「円空が彫った十一面観音は瀬織津姫である」との考えです。私はその点については疑問を持っています。
以前「熊野の本地、五衰殿」と題して記事を書きましたが、熊野権現とされる五衰殿は十一面千手観音です。五衰殿の息子が十一面観音となっています。
鬼渡神の仏号は「大悲十一面千手観音」とされていますが、熊野権現が瀬織津姫であるなら十一面観音ではなく十一面千手観音でないとおかしい。
五衰殿は十一面千手観音に祈願して、十一面千手観音の様に美しい姿に生まれ変わった。それは熊野権現である五衰殿が十一面千手観音であることを示していると言える。
これはもしかしたら円空が間違えていたのか、千手観音を彫るのが面倒だったか、故人には失礼ですが菊池展明氏が間違っていたと私は考えます。
またまた話を御井神に戻します。
泉を桂の木股で囲った。だから「井」の字で井戸を示しているのです。そして甘い薫りがする桂の木は陰陽五行では「土」に分類される。
これは水神である泉を「土」で調伏し、水神の祟りを抑えた水場にしたかったとの考えが流れているからではないのか。
以前、「川渡餅」の話をしました。タイトルは「瀬織津姫も鬼渡神も、あんころ餅が大嫌い!?」だったと思いますが、福島県や新潟県では川に「あんころ餅」を投げつける習慣があった。
投げつけているのですから、水神に「あんころ餅」をお供えしているのではない。
甘い「あんころ餅」は陰陽五行で「土」に分類される。土で川を濁し、水神を調伏していると考えるのが自然です。
これは饅頭の起源でも説明が出来ます。
昔、中国では川の氾濫を抑える為に人間を人身御供として殺し、氾濫する川に投げ入れていた。これは死体も陰陽五行では「土」に分類されるからです。「土」で水神を調伏し、川の氾濫を抑えようとしていたのです。
そして諸葛亮孔明の時代、川が氾濫して軍が渡れなかった。早速、人身御供を殺して川に投げ入れようとした。それを諸葛亮孔明は止めた。
諸葛亮孔明は人間の頭を模したものに家畜の肉を入れ、人身御供の代わりに川に投げ入れ、川の氾濫を抑えた。
それが「肉まん」から小豆を入れた「あんまん」、つまり饅頭に変わっていったのです。饅頭は諸葛亮孔明が起源なのです。
だから饅頭の字には「頭」の字が入るのです。人間の頭です。饅頭もまた水神を調伏する為の人間の死体の代用品でしたので。
続く。