諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

「セクシー田中さん」作家・芦原妃名子さんの自殺に付いて想う。

2024年01月30日 13時27分16秒 | 自殺
「セクシー田中さん」と言う漫画がドラマで実写化された。原作者が9話10話の脚本を書いたが、脚本に忠実にドラマ化されなかった。そのトラブルがネットで流れていていた。

私は全然知りませんでしたが、「セクシー田中さん」も作家の芦原妃名子さんも中々の知名度みたいです。まっ、だから実写ドラマ化されたのでしょうけど。

私、ちょっと作家のエゴが強いのではないかと感じました。漫画を実写ドラマ化するとなると必ず歪が出る。漫画のセリフが実写ドラマで視ると稚拙に感じるケースがある。

私が作家なら、或る程度の脚本の変更はドラマ側に任せます。それが脚本以上の効果を発揮するケースは多々ありますからね。

例えば平成仮面ライダー。

監督が状況によって脚本を変更するケースがある。俳優がアドリブを入れるケースもある。それは監督も俳優も良い作品を創ろうとする意欲の表れです。それが名作に何度も繋がっています。

漫画・小説と実写ドラマは全然違う。作家はその点を十分納得して、ドラマ化の依頼を受けるべきだと思います。

でも、「セクシー田中さん」の場合、ドラマ化に渡っての契約内容は「原作に忠実」と言うものでした。

それは難しいですよ。池波正太郎では無いのだから。原作だってテレビドラマ化を考慮して、創っていないだろうし。

私、池波正太郎の鬼平犯科帳が大好きなのですが、主役の鬼平役を池波正太郎は八代目・松本幸四郎をイメージして小説を書いた。そして八代目・松本幸四郎が初代・鬼平役をテレビドラマで演じた。

イメージピッタリでした。その後、鬼平役は八代目・松本幸四郎の息子・中村吉右衛門が演じていますが、父親が演じているシーンを息子役で一緒に演じて見ている。息子だから父親の八代目・松本幸四郎にも似ている。だから長年人気シリーズになったと思えます。

でも、それは池波正太郎の原作が優れているから。

彼は「自分以外の原作はドラマ化するな」と厳命しています。それを忠実に守られてドラマ化されている。

ただ、5人ほど鬼平役が変わったが、それぞれ細部の脚本は変えられています。同じものをそっくりそのまま創っても仕方がない。それは許容範囲でしょう。

「セクシー田中さん」のケースは作者の原作を守る契約だったらしいです。それが守られなかった。だから9話10話の脚本を作家の芦原氏が手掛けたのだが、それも変えられてしまった。それで作家とテレビ側がトラブルとなっていた様です。

私が作家であるならば、自分の原作には拘りません。「煮るなり焼くなりどうにでもしてくれ」とテレビ側に任せます。テレビ側の都合も分かりますので。

でも原作に忠実で有る事を契約した。テレビ側は契約違反を犯した。

テレビって今でも自分が王様だと思っている部分がありますから、事後報告で脚本の変更を最初から伝えるつもりだったのでしよう。それが通例にもなったりしてますので。

極論、契約違反したテレビ側が悪い。最初から脚本を守らなかった。その点はテレビ側の失態です。

作家の芦原氏はテレビドラマを観て「何てことするんだ。セクシー田中さんと言う作品と、作品を愛して下さっているファンに対する冒涜だ」と思ったのでしょう。

でも、大変失礼な言い方ですが、「たかが作品」なのです。自分の命に比べれば木っ端です。その考えに辿り着いて欲しかった。

其れほど大事な作品であるなら、テレビ化するべきではない。これまでも原作とドラマ化の乖離でトラブルが起きている。原作者もそれは知っていた筈。変な欲をかいたのかなぁー。

作者はこの件が元で自殺した。自分の原作を変えられたのが許せなかった。それでトラブルが拡大した。トラブルが巨大化して心が押しつぶされ、自殺の道を選んだ。私はそう推測します。

作家の芦原氏は頑なな性格の様です。でも、50歳なのだから「全てにおいて自分の思い通りになる」なんて思うのはおかしい。

自分の作品をそこまで愛していたのでしょう。その気持ち、分からなくもありませんが、自殺する事は無かった。

これは作家を続けて来た上で精神を病んでいた。沸点は高まっていた。そこに今回のトラブルが加油し着火したのでしょう。漫画家の自殺は昔から大変多かったですから。

世の中、全てが漫画。漫画家の芦原氏はそう考えていたのでしょう。漫画以外の視野が無かった。

自殺した本人は今、大変後悔していると思います。

心が辛くなったのなら「セクシー田中さん」を休載する手もあった。もっと視野を広げて生きるべきだった。

ネットで攻撃されるのは辛い人には辛いんですよね。

私にもアンチコメントがたまに届きますが、重度HSPの私には稚拙なコメントなので、楽々論破出来ます。毎日、悩みながら生きていますので。

悩まずに漫画道を進んできたから、それが出来ない。

更には、とんでもないアンチコメントの量だった。だから自殺も考えてしまったのでしょう。

長年、作家を続けて来たのですから、テレビ側が脚本を守らないケースは十分知っていた筈です。

それを知っていたのにテレビ側を信用してしまった。裏切られた。その辛さも自殺に繋がったのでしよう。

マスコミは悪です。悪じゃないと視聴率は取れない。その事を分かっていてテレビドラマ化に魅力を感じた。それが禍となった。

鬱の私が言える事では無いですが、もうちょっと他の楽しみを持って生きて欲しかったですね。人生は漫画だけでは無いので。


ではでは。






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