ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

釣りキチ三平 矢口高雄

2009-10-07 12:21:00 | 
いつ学校に行っているんだ?

カブスカウトからワンゲルと野外活動が趣味だった私だが、不思議と釣りには縁がなかった。ちなみに虫取りは大好きだったし、戸外で動物や虫を見つけるのは得意だった。多分ハンティング(猟)は好きだと思う。

それなのに釣りをやったことはなかった。別に嫌っていたわけではない。強いて理由を挙げれば、周囲に釣りをやる人間が居なかったからだ。どちらかといえば、登山や釣りよりも賭博をやっている遊び人が多かった。柄が悪いというか、悪い誘惑が多い環境で育ったため、釣のような高尚な趣味を持つ人が周囲にいなかった。

今にして思うと母は、そのあたりを心配して、私が危険なスポーツでもある登山をやることに、反対しなかったのかもしれない。もっとも私自身は、野山を歩き回ることが楽しんでいただけだ。ただ落ち着きがなく、じっとしているのが苦手なので、本能的に釣りを避けたのかもしれない。

それでも関心がなかった訳ではない。周囲に釣りをする奴こそ居なかったが、週刊少年マガジンに連載されていた釣り漫画があったため、少しは関心をもっていた。

その漫画が表題の作品だ。釣が大好きな主人公・三平は実に不思議な奴だった。小学生だったと思うが、何故か学校に通っている場面の記憶がない。同世代の友達もみかけないし、親や兄弟の姿も見た記憶がない。

そばにいるのは爺ちゃんだったり、謎の遊び人、魚紳さんだったりと大人ばかりだ。それでいて三平はいつも楽しそうだった。その姿をみながら、釣りって面白いのかなぁと思っていた。

幸か不幸か、釣りをやることはほとんどなく十代を過ごしてしまったので、未だに釣りとは無縁だ。20代の長期病気療養の時機に、釣りでもやってみようかと考えたことはある。ただ、身体が衰弱していて、川辺の湿気を含んだ風で身体を冷やすと、すぐに風邪を引くと分ったので断念した。

そんな訳で、釣りはまったく分らない。分らないけれど、三平、楽しそうだなぁ~と、この漫画を読むたびに思う。こんなに楽しそうならば、きっとやってみる価値はあるのだろう。

うん、老後の楽しみにとっておこう。そうしよう。

でも、多分やらずに三途の川を渡る気もする。だって私、怠け者だもの。
コメント (4)
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