拙速というか、現場との連携不足だと思う。
10万円の特別給付や、事業継続負担金など、政府がこの新型肺炎による経済不況に対して、なるべく早く補助金等を支給したいとの意志は分かる。
誰でもそうだと思うが、早く補助金が欲しい。その場合、オンラインでの申し込みが一番速いとされたのは、丁度連休中であったからだと思う。そのせいか、GWの連休中日、ネットで申し込んだ方の多くが補助金担当部署のサイトに繋がらないトラブルが相次いでいた。
新型コロナウィルスのこともあり、窓口よりもオンラインでの申請に多く集中するのも当然だと思う。しかし、当局が予想しない事態に陥った。自治体にもよるが、幾つかの自治体ではオンライン申請の際に、マイナンバーカードを用いた本人確認のシステムを組み込んでいた。
おいおい・・・マイナンバーカードの取得率は全国平均で14%程度だぞ。
案の定、GWの連休明け、各地の市役所、区役所では窓口にマイナンバーカードの取得相談の人々であふれていた。
おいおい、新型コロナウィルスの感染拡大抑制はどうなっているんだ?
おそらくお役所のお偉いさんは、これを機にマイナンバーカードの更なる普及を目指したのだろう。で、人を密集させて、どうするのだ?
お勉強のよくお出来になる方が出世しやすい役所では、地味な窓口業務や市民と直接相対する部署で経験を積んだ方よりも、昇進試験で好成績を挙げた方が出世しやすいのは周知の事実。
これは官民を問わないが、人事権や予算権を握っている上司の立案した企画を、会議室などの公の場で部下が駄目出しすることは出来ない。そんなことをして上司の面子を潰したら、自身の将来は真っ暗なことは誰にでも分かる現実。
だから昔は酒の席で、やんわりと上司の間違いを指摘して、現場サイドの修正意見を採用させる知恵があった。これを通常、官官接待といいます。ところがご存じの通り、官官接待は世間の非難を浴びて禁止されました。
おかげさまで、現場の意見をくみ取れないおバカな企画が堂々とまかり通る。
庶民の間抜けな嫉妬感情に媚び打った官官接待禁止の悪影響を最も受けるのは、その庶民そのものだ。官官接待反対の論陣を張ったマスコミ様は、この間抜けな事態をどうお考えであられるのでしょうかね。
いや、分かっています。彼らが自らの善意から仕出かした愚行を反省する気なんて、まったくないことはね。
酒が高かろうと、個室料金が高かろうと、接待は仕事の延長なんですよ。この大人の道理が分からずに、ただ幼い嫉妬感情から接待を反対する庶民が一番悪いのだけど、それに便乗したマスコミ様の幼稚さも同罪ですぜ。