何故に続編が製作されないのかが不思議で仕方ない。
それがB級ホラーアクション映画の傑作「ザ・グリード」だ。太平洋を処女航海する豪華客船に乗る3000人を、あっという間に食い尽くした怪物が登場する映画である。ちなみに原題は「DEEP RISING」、深海からやってきたものである。
あのグニョグニョ、ワラワラ、ガパッ!の気色悪い触手のおぞましさは、見惚れてしまうほど迫力がある。ストーリーだって、B級ホラーとしては良く出来ていると思う。しかも音楽はジェリーゴールドスミスだぞ。
それなのに、何故にB級なのかとえば、やはり予算と結果(興業収入)だろう。この映画が発表された1998年といえば、「アルマゲドン」「プライベートライアン」「GODZILLA」「メリーに首ったけ」「バグズライフ」「リーサルウェポン3」などヒット作が目白押しで、低予算の怪物映画の評価が低くなるのは致し方ない。
ただ監督のスティーブン・ソマーズはその後「ハムナプトラ」「ヴァンヘルシング」などのヒット作を出しているから、その才能に気が付いた人は確実にいたのだろうと思う。
私はB級ホラーアクション映画のTOP3に入れている、お気に入りなのである。ちなみに他の二作は「トレマーズ」「アナコンダ」である。この二作は続編が何作も出ている。なのに「ザ・グリード」の続編は現時点ではない。
あの流れ着いた島での、謎の咆哮はいったい何だったのだ?あたしゃ、今でも次回作を期待しているんですけどねぇ。