長靴を履いたネコならぬ、スーツを着たドーベルマンがやってきた。
この世界では、直立歩行する喋る犬を相棒にしたハンツ・マンという職業がある。ぶっちゃけヒーローだ。だが、誰でもハンツ・マンに成れる訳ではない。
ハウンドと呼ばれる犬に認められなければ、ハンツ・マンには成れない。そのハンツ・マンの中でも世界を救ったヒーローと言われたのが、ビッグワン黒鉄と彼の相棒であるドーベルマンだった。
その黒鉄が亡くなった後、ドーベルマンは姿を消した。いや消えたのではなく、探していたのだ。黒鉄の後継者たる人間を。ドーベルマンのお眼鏡に叶ったのは、なんと・・・ラーメン屋で働く孤児の少年テツヲだった。
この漫画がヤング・ガンガン誌で連載が始まった時、私はイマイチ関心が持てずにスルーしていた。私は犬好きではあるが、直立歩行する犬といった設定が好きになれなかったからだ。
ただ絵柄は悪くないので、ちらほらと流し読みしていた。でも最近になって少し気になってきたので真面目に読むようにしている。ハウンドと呼ばれるこの直立歩行する犬たちは、あまり素直でない。
相棒である人間を試すし、騙すし、ウソもつく。だが信頼に値すると認識したら無類の忠誠心をもって仕える。しかも弱気になった人間を説教し、しごくことさえやってのける。
決して主人と飼い主の関係ではない。あくまで対等な相棒なのだ。このあたりが気に入ったので、最近は読むようにしている。ガンガン誌はわりとマイナーな漫画雑誌なので、あまり知られていないのが少し残念だ。
ネット上に電子漫画として初回がアップされているので、機会があったら一度目を通してみては如何でしょうか。