毎年8月は勉強の月。
税理士業界は、比較的8月が暇になる。だからこそ、この時期に研修が多く行われる。とはいえ今年は新型コロナ・ウィルスの影響で、研修はもっぱらネット上の受講となっている。
それとは別に私は、ここ10年以上、夏の時期にその年に決めたテーマに沿って本を読み、このブログで公開している。当初は税法関連の記事も書いていたが、近年は歴史絡みのものが多い。
ところが、今年はその勉強が滞り勝ちである。私が決めたテーマは「大化の改新」であったはず。ところが、これが予想以上の難物で、調べれば調べるほどに勉強すべき部分が拡がっていく。
最終的には藤原不比等になると思うが、どこから始めるべきか、未だに迷っている。当初は中大兄皇子のはずであった。ところが、調べていくうちにどうしても聖徳太子に突き当たる。
更にこの聖徳太子を突き詰めようと思うと、蘇我氏、物部氏のみならず大和朝廷の出自そのものまで調べたくなってきた。これは広げ過ぎである。却ってぼやけてしまう怖さがあり、ちょっと一休みすることにした。
そして改めて思ったのは自分の古代日本史に対する理解度の低さであった。ここは改めて基礎から読み直す必要がある。そう考えて手に取ったのが表題の作品です。
史学とは無縁の経済学部出身の私ですから、素人が歴史に挑む無謀さを恥じる気持ちは一応持ち合わせています。それでも、いろいろとあれこれ自説を書きたくなったのは、歴史の素人だって十分勉強すれば、むしろ既存の常識に囚われずに考えることが出来ることを分からせてくれたこの一冊との出会いがあったからです。
この書が世に出てから20年が経ちました。世間の評価はだいぶ変ったと思うのですが、象牙の宮殿に坐するお方々の認識はどうなのでしょうか。教科書にも多少の変化はありますが、やはり動きは鈍いかな。
でも、一番ダメなのは宮内省でしょうね。いい加減、天皇陵の発掘を認めて欲しいものです。
久々の再読でしたが、既存の常識に囚われた人間の頑迷さを痛感しています。同時に私自身の不勉強さも痛いほどに思い知らされた。次は高校の授業で使われる教科書、参考書などを読みたいと思っています。
古代日本史がこれほど厄介だとは思いませんでしたよ。