帰宅する途上の電車のなかで考えるのは、夕食の献立のことばかり。
通勤の電車内では本を読んでいることが多い。だが、行きの電車では次第にその日の仕事の組み立てが脳裏に広がっていくので、目的の駅では読書は止めている。
同様に帰りの電車でも、終着駅に近づくに従い、冷蔵庫の中味を思い出しながら、今宵の夕餉をどうするかを悩み始める。駅を降り、目の前のスーパーに入ると、目にも鮮やかな紫色の茄子が私の目を引く。
決めた、今夜の献立は茄子がメインだ。さて、なにを作ろうか。そうだ豚肉のひき肉と合わせたパスタを作ろう。そうなると副菜の野菜は・・・とあれこれ考え、値段(この夏、野菜が高い!)も気にしつつ籠に放り入れる。
豚のひき肉を買い、その他もろもろ買い物を済ませて帰宅する。お湯を沸かし、野菜を刻みながら、パスタ入れを手に取り唖然とする。
パスタの量が少なすぎる。
しまった、買い足すの忘れてた。ここしばらくパスタを作ってなかったので、まったく失念していたのだ。
ここで悩む。既にシャワーを浴びてさっぱりしているので、正直外に出たくない。そこで乾物入れを覗くと、あるではないか素麺が。そこで急遽、ひき肉と茄子の味付けを麺つゆに変更だ。
率直に言って出来上がったソーメンと茄子のひき肉炒めは、少々微妙な味わいであった。ソーメンだと麺が細すぎて、上手くひき肉に絡まないのが微妙な原因んである。
まァ空腹を満たせたので、一応は満足したけど、多分二度は作らない気がする。
深夜まで営業しているスーパーも近くにあるが、この暑さで外出したくなかったから仕方ないよね。