これはなかなか・・・良い。
玉石混合のライトノベルには駄作も多いが、たまに面白い作品に当たることもある。もっとも私は原作ではなく漫画化された表題の作品を読んだだけだ。
でも、これは是非とも原作を読むべきだと思った。別段、作画を担当する漫画家(猫海月)さんに不満がある訳ではない。実は気になっていたことがある。本屋さんの書棚には、同じタイトルの漫画が他にもあったのだ。
調べてみたら、表題の作品はスクエア・エニクッス社のビッグガンガン誌からの単行本化であり、もう一つは小学館の漫画雑誌月刊サンデーGXからの単行本化であった。妙なことになっているが、原作者も「私も経緯は分かりません」と述べている。版権、どうなっているのだ。
この作品、アニメ化前の段階で累計発行部数1000万部を超える大ヒット作である。通常、アニメ化により発行部数が飛躍的に伸びるのだが、まだアニメ化される前にこれだけ売れた作品は稀だそうだ。
それだけに、その漫画化にも裏で相当に揉めたのかもしれない。もっとも別に裁判になることもなく、どちらの漫画も相応に売れているそうだ。私も一巻しか目を通していないので、はっきりとは言えないが似て非なる作品になっている。
表題の漫画はキャラクターの個性に重点を於いた表現になっており、絵の上手さも手伝って好印象だ。一方、小学館版はストーリーの展開に重きをおいているようで、見開きの使い方などミステリーの謎解きが分かりやすく表現されている。
やばい・・・どちらも読みたくなってきた。
そんな訳で、私は中間をとって原作を読んで、それから漫画を読むつもりである。いや~、まだまだ読みたくなる本ってあるんだね。嬉しいい悲鳴を上げたい気分です。