ヌマンタの書斎

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アメリカ戦の勝利

2022-09-26 13:06:46 | スポーツ
対ドイツを想定した試合としては物足りない。しかし、勝利は勝利であり、もうすぐ始まるカタールW杯に向けて盛り上げたくなる気持ちは分かる。

でもなァ、これでは不十分だと思った。本番直前にはまだ少し早いこの時期だからこそ、試せることもあろうと思う。それが全然されていない。

いや、森保監督もそれは分かっていたと思う。だからこそ長友や南野を外し、町野や伊藤洋、ダニエルらを交替で使ったのは分かる。ダニエルは合格点だと思うけど、二人はちょっと物足りない。

また評価を落としている堂安や久保も定位置確保には程遠い。板倉が怪我で欠場濃厚で、守田、遠藤だけで大丈夫か。長友にとってかわるはずの中山があれで大丈夫なのか。

私には不安一杯の試合でしかなかった。これを勝った、勝ったと浮かれる気には到底なれない。最大の不安は、やはり森保監督の戦術眼の狭さだ。これは経験不足からくるものであり、必然であることは日本サッカー協会も織り込み済みだと信じたい。

思い出されるのはオシム監督が率いて初の欧州遠征でのスイス戦だ。当時ランキング上位であったスイスは、前半戦日本を圧倒した。しかし、後半になるとまるで別チームのようにオシム・ジャパンは躍動した。

たしか結果は引き分けであったと思うが、前半と後半の違いは15分のハーフタイムでのオシムの戦術指導であったとされる。経験豊富で戦術眼に優れたオシムの手腕が発揮された結果である。この試合でオシムは選手からの絶対的信頼を掴んだとされる。

残念ながら森保監督には期待できないものだ。いや、他の日本人監督でも無理だろう。

この20年で日本サッカーは格段に進歩したと私は評価している。三浦和や中山、中田英、俊輔などのスター選手こそいないが、一人一人の個人の技量が確実に上がっている。それはこのアメリカ戦でも確認できた。

パスを受けた後のボールの置く位置、パスを出した後の走りだし、ボールがない時のポジショニングなどは20年前とはまるで違う。大半の選手が欧州のチームに所属しているのは伊達ではない。ただ、超一流がいないだけだ。平均値は確かに上がっている。

だからこそ、監督やコーチ陣の技量不足が問題なのだろう。カタールW杯で日本が惨敗するとしたら、それは選手ではなく監督及びコーチ陣の問題だと私は予測しています。

でもね、森保監督が4年前よりも落ち着いてきたし、チームを指導する姿もはまってきたことぐらいは私も認めているのです。ただ過剰に期待はしませんけどね。
コメント
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