きょうは久しぶりに秋らしい天気になった。上ってくる途中の山道にたくさんの木の枝が散乱していたのは、里ではそれほど感じなかった昨夜の台風の影響だろう。随所で落葉松の落葉が、まるで山道に茶色のカーペットでもひいたかのように見え、それだけでも相当の強風が吹いたことが分かった。
焼き合わせまで来れば、いつもはツタウルシの赤やオレンジの色彩が華やいだ雰囲気を感じさせてくれるはずが、今朝はそれがなかった。色付いたツタウルシはどうやら強い風に弱く、呆気なく飛ばされてしまったものらしい。もう一度、元の艶やかな森に帰るまでには、また少し待たねばならない。
管理棟に着いてふと見るともなく大型の囲い罠の方に目をやったら、ひさしぶりにその中に幾頭かの鹿の姿があった。数えてみたら7頭、そのうち雄らしきが2頭見えた。それほど焦っているふうもなく、なぜ外に出ることができないのか分からないまま、右往左往を繰り返しているように見えた。
ここえ来て、大分鹿の姿がまた目に付くようになってきていたので、囲い罠や、くくり罠による鹿の捕獲についてはそれなりに気になっていた。ただ、いざ捕獲したとなると当然その後のことを考えるから、きょうはここには敢えて書かないが、複雑な思いがあることはある。
夕暮れが来た。今夜の空は、かんと氏が登場しても依然として雲ひとつなく、絶好の観測が期待できそうだ。久しぶりに「無窮の遠(おち)」へと、今夜は旅に出よう。
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