きょう雨の中、まき牛(=種牛)を含む牛の第一陣が山を下りていった。残りの牛は明後日になる。もう牛たちに、牧場管理人としてしてやれることは終わった。今年も雨の多い年だったのに、1頭の事故牛も出ず、有難かった。
牛のいなくなった大沢山の第3牧区へ行けば、早くも放牧地には1群の鹿が、我が物顔で草を食べていた。
一昨日は「海山」のご夫婦が1年ぶりにやってきて歓談した。山奥氏が漁からの帰り、大きな鰹を置いていってくれた。また御料地について研究しているO沢氏が、戸台から小黒川林道を徒歩で登ってきて、同夜はここに泊まった。ふたりで、満月を肴に大いに語り、また学んだ。
この写真は、明治のころに埋設したと思われる石標で、宮内省(当時)を意味する宮を図案化した印が見える。本家・御所平峠と高座岩の間にもうひとつある。以前にも、小黒川の両側はかつての御料林であったと書いたが、その名残がこの石標である。O沢氏に教えてもらい、早速確認しに行った。
明治になって官有林の大半が御料林に変えられたが、その現地踏査や測量を行ったのが神足勝記という人で、O沢氏は彼の足跡を全国に追っている。
昨日は北原のお師匠が、長女の運転でやってきた。車内に草刈り機があったので驚いて、思わずまだ草刈りをやるつもりかと叫んでしまったが、今だに法華道のことが気になっているようだ。次女とそのご主人も後続して来て、5人で本家・御所平峠まで行き、お師匠が背負いあげたお地蔵さまに額づいた。お師匠も一時よりか元気を取り戻したようで、安堵した。
ブログの更新を怠っていたため、山の中でおかしくなってはいないかと心配をおかけしたが、その間には珍しくふつ日ばかり晴天が続いた。それでか紅葉が進んだ。今年の紅葉は今一つらしいが、ここにいればいつもと変わらぬ秋が、どこへ行っても溢れるほどあって、身も心も染まりきる。
今月の最終の週末は新月、天体観測に最適。冬の星座を代表するオリオンや昴が、どこよりも美しく見えます。
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