午前中は薄日が射していたが、今はすっかり雲に覆われてしまった。これで雨でも降れば、必死で秋を演出してくれている色付いた木々の葉は大半が散ってしまうだろう。そうなれば、この季節が少しでも長く続いて欲しいなどという思いは捨てるしかない。
ところで、カエデ科の中にたくさんの種類の楓(かえで)と紅葉(もみじ)があるらしいということを、今になって知った。その違いなどについて特に気にしたこともなかったが、この頃、ここへ上ってくる途中、栗立川が山室川へ流れ込む赤坂狭付近に、楓だか紅葉だかが今を盛りと真っ赤に色付き、その中にはいきなり緑から赤くなる葉もあれば、緑、黄色、赤と段階を経る葉もあることに気が付いた。
その違いが、必ずしも種類の違いだけではないと思いつつも、とりあえず「山渓カラー名鑑日本の樹木」という本を開いてみたら、もういけない。あまりの種類の多さに驚き、たまらず本を閉じた。家にも古い紅葉の木があるが、ついでにその名前も調べてみようなどと考えた自らの浅はかさは、悔いるよりも嗤った。
本当のことを言えば、木々の名前も鳥の名前も、花の名前も星座の名前も、(あまり)知らない。これまで覚えてこなかった。数学の公式だか定理だかと同じように、取り返すことのできないわが人生において、ただただ遠い存在にしておいた。
いや確かに、このブログでは知ったかぶりをしたこともある。キノコなら最低4種類は分かるし、まだ毒キノコには当たったことはない。だから、その範囲では書いた。星のことは関心があったから、大それたことと知りつつ、それで宇宙のことにも多少触れた。牛守の身でありながら、牛を含めて家畜が、あまりにも徹底して人間のためだけに飼育されてる事実を、控え目に書いた。
だから一昨日、山を下りていった牛たちのことを思うと不憫だと、正直に言う。
これが赤羽さん、滅裂した現在の心境であります。月曜日は種平小屋と笹平沢の踏査です。O沢さん、サイベリア・・・。
仲の良さそうな二人が、今キャンプ場で夕餉の支度をしている。
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