入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

   ’18年「春」 (10)

2018年03月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 あの時雄鹿はじっとこっちを見つめながら「随分と仲間や、オレの愛した奴たちを殺(や)ってくれたな」と言ってるようだった。

 今年からまた、くくり罠による鹿の捕獲を再開すると昨日、独り言ちた。それというのも、昨年あたりから牧場へ侵入てくる鹿の数が増えてしまったからだ。Ume氏がドローンで撮影してくれた動画もあるが、最初こそお義理のように逃げて見せる鹿も慣れてしまえば、ドローンから鉄砲玉でも飛んでこない限り、「カラスと同じだワイ」ぐらいにしか思わなくなるだろう。
 そんな鹿に対し大型の囲い罠は、もう、あまり期待が持てなくなった。例年このころになれば、鹿の足跡が幾つも罠の中の雪の上に残っているはずだが、今年はそれらが全くない。いくら好物の塩があると分かっていても、もう危険を犯すようなことはしないと鹿同士で決めたかのようだ。それに、昨年好評だったので、できるだけ牛をあの罠の中に置いて、来た人が牛の放牧中の姿を見られるようにしたい。そうとなれば、牧場にはびこる鹿対策は、残されたくくり罠に頼らざるを得なくなるというわけだ。
 それに加えて、鹿肉への関心が高くなっている。野趣のある調理法で、鹿肉を食べてみたいという人は増えている。このごろは、「ジビエ」などと言うらしいが、なんでも片仮名にすればハイカラだと思う近頃の風潮は気に入らない。無邪気で、能天気なお人たちだと言いたくなるが、そういう方々も含めて、できるだけご要望に応じたいと今考えている。
 折角の鹿肉に関心を持ってくれる人たちだ。この独り言が耳に入れば怒るかも知れないが、しかし、「鹿肉」と言った方が「ジビエ」などという濁音の混ざる片仮名語より余程美しくも、美味しくも聞こえはしないだろうか。 とにかく、殺して、切り刻む側にしたら、食べる人よりも、食べられる鹿の方に思いが行ってしまう。もしもそれが、管理人の因業と、猟師としての未熟さから来るのだとしても、ご容赦いただくしかない。
 狩猟は「楽しくやる方がいい」のは分かっているが、あんなことが楽しく思える人も相当・・・エライ!

                            
 なお、鹿肉は冷凍貯蔵が基本で、解凍には時間を要します。事前にお問い合わせください。また、調理法はお教えしますが、お手伝いは致しません。できれば5,6人以上を対象にして、無償提供を原則としますが、在庫切れの場合は諦めてください。
 光の明度が上がる、3月の入笠牧場が待っています。"Rancher Bar"は、管理人の酒類の在庫、いよいよ僅小につき、当面は各自持ち込みにてお楽しみください。
 営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を
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