「年寄りの達者、春の雪」。この時期決まって、山奥氏の口をついて出てくるお得意の言葉である。週末には上に行かねばならないので、芝平山中にある氏の隠れ家近辺の雪の状況を聞いてみた。するとこの返事。昨夜10センチ以上の降雪があったらしいが、朝になって雨に変わり、6,7センチになってしまっているとか。そんなことをしなくていい、と言っているのにオオダオ(芝平峠)付近まで雪の様子を見に行き、知らせてくれると言う。普段は「忙しい」ばかりを連発している人なのに、時折無類の親切心を発揮してくれる。
氏は静かに暮らしていたいと、あの開発が頓挫した山の中の別荘地跡を選び、そこにあった小屋を改修し、こちらから何か言わなければずっと隠遁を決めている。しかし、決して厭世主義者ではない。「10年片時も倦むことが」ないわけではないので、時に、わざわざ神奈川沖まで出掛け漁師にもなるが、氏が普段何をしているのかは詮索しないことにしている。「小人閑居して不善を成す」だ、などと憎まれ口を言うから、冒頭の「年寄り云々」を返されるのだろう。あの人の方が、1歳年上のはずなのだが。
以前は、似たような生活に憧れた。アラスカの山中で罠師になった日本人の話を聞き、できもしない夢を大いに膨らませたものだ。実際に、極寒の山の中で孤独に耐え、不自由な生活をすることがどれほど大変なことかは、今なら分かる。まあ、それほどではないかも知れないが山奥氏は、幾回の冬をあそこで送ったことになるのだろう。
昨日の独り言に、赤羽氏から懇篤な意見を頂戴した。氏は明日上に来るから、夜はそんなことも大いに話題になるだろう。もう一言いい添えるなら、入笠や牧場へ一度か二度来たくらいのあの人たちが、地方活性化などの名で独断的に観光事業を進めようとするなら、それはあまりに傲慢ではないだろうかということだ。それに、あそこには、これまで入笠を守り、親しみ、強い愛着を持った、〝原住民″のような人たちがいることも、承知しておいてもらいたい。
かんとさん、それは困ったことになりましたね。入笠牧場からの星空を今年も謳ってもらいたかったのに。2台のPCのうち、かんとさんと同じ機種が冬眠し、このPCも反抗ばかりしてます。K井さん、すると法華道を登るということですね。古道に想入れのある北原のお師匠や、種平小屋夫婦も喜びますよ。
光の明度が上がる、3月の入笠牧場が待っています。3月の3,4日は約1名様の雪上講習を兼ね上にいます。人数にはこだわりませんが、要予約です。
営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を