入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’18年「夏」 (35)

2018年08月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜は上に泊まった。目を覚ましたら、カーテンの隙間が明るくなっていて驚いた。夜中に一度も目を覚まさなかったようだ。珍しい。暑くもなく寒くもなく、ここは眠るのにも最高の場所だろう。
 
 昨夜も肝心な時に天気は崩れ、天体観測は期待通りにはいかなかった。天候ばかりはどうしようもないが、天はますます意地悪くなるような気がし、そのせいもあってか予報への信頼は薄れる。星の狩人たちは出番を失ったまま、すでに二晩を無駄にした。
 
 予報の当否は別にして、気象庁が富士山測候所の職員が残した貴重な記録「カンテラ日誌」68年分を溶解処分したことを最近、毎日新聞が大きく取り上げていた。戦時中の観測員の記録もあったという。
 それに対して「毎日の出来事や感想を個人的に書き留めたもの。職務ではなく、行政文書に当たらない。庁舎内のスペースは有限で、必要ないものを無尽蔵に保管できない(毎日新聞8月10日)」というのが、同庁総務課の理由説明である。
 何たることを言うのかと、唖然とするしかない。なるほど廃棄処分は規則や法には触れないかも知れない。しかし、だからいいのか。言うに事欠き「必要ない」とは。こういう記録がどれほどの価値を持っているのかも分からないというのが信じられない。いや、切ない。もっと言えば、こういう輩や組織に気象予報や自然災害への警告をしてほしくない。高額なスーパーコンピューターを駆使し、日々膨大なデーターを集め解析し、その上で出す様々の予報の意義や価値、目的をすら、疑いたくなるからだ。長年にわたる富士山測候所の職員の多くの苦労の記録が「必要ない」なら、必要なものとは何か是非とも教えてもらいたい。
「老婆でもいいから、女性の顔が見てみたい」と、雪と烈風の吹きすさぶ日本一の高所で、観測員の一人が笑って言った。「芙蓉の人」の著者が草葉の陰で怒っている。

 月の半ば、15日以降は小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。


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