入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

’18年「夏」 (34)

2018年08月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうは「山の日」だとか。どこも山はそれなりに賑わっているのだから今さらと思うし、海に対抗したのだとしても、山と海とでは男と女以上に非対称的な気がする。徒(いたずら)に「観光を生かして地域の活性化、発展」などともっともらしい言葉を掲げ、催しを企画し、人を呼び、その結果はたしてそうした地域、場所は謳い文句のようになったのだろうか。むしろ環境、特に住環境が一変し、それまでの雰囲気や味わいが消えてしまったのではないだろうか。懐かしい故郷が消えてしまったと憤りを訴えた人たちもいたと聞く。
 牧場で働くようになって富士見側と比較して、伊那側はあまりにも見捨てられた場所だったし、行政の手も入ってはいなかった。当初はそのことに不満を感じて何とかしたいと思ったが、今はその気持ちも変わった。むしろ、今のままでいいと、自然から教えられた。それが、伊那側のありようだと。やがては変わっていくかも知れないが、もうそんな日のことまで考える気はない。
 ほとんど毎朝のように立ち寄るコンビニの店長が、「入笠に関する情報は富士見ばかりで、伊那はさっぱりですね」とよく言う。それに対しても「それでいいんだよ」というのがもっぱらの応えだ。
 一方で、富士見はスキー場として始めた施設を、通年営業で成功できた数少ない例だと思う。数々の努力や苦労は知っている。老若男女を問をわずどんな人でもゴンドラを利用すれば、壮大なパノラマを眺め、天空を体感することができる。四季を通じて訪れる人の絶えない、今や立派な観光地だ。富士見は小さな行政単位だが「活性化、発展」を実現できた好例だろう。
 こちらは天然の静けさ、"廃村"にも似たような忘れられた魅力で売るしかない。kuku

 月の半ば、15日以降は小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。




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