入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’18年「夏」 (39)

2018年08月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

           クジャクチョウ                  Photo by KAKU氏

 夏の退場を促すようにして激しく雨が降っている。気温20度。いまごろになって雨が降っても、すでに枯れ始めたイネ科の牧草には慈雨の役を果たせるわけがない。

 雨の意地の悪さは昨日もそうだったが、きょうは昼過ぎて孫娘を連れた夫婦が京都から来て、いざテントを張ろうとしたら容赦のないまでに降り出した。それでも「じいちゃん」と呼ばれている70歳近い人は、濡れ鼠になってでもテントに拘り、ついに見かねて手を貸した。その間残る二人は小屋の中に避難していたが、こんな激しい雨の中でも「じいちゃん」に付き合わされるのかと、二人は明らかに不安な顔を浮かべていた。
 張り終えたテントの中に「ばあちゃん」と孫はそれでも移っていったが、その後もしばらく「じいちゃん」は降りしきる雨の中に立ち尽くし、長いことテントの様子をにらんでいた。「じいちゃん」なりに、今後の展開を心配しているらしく見えた。
 この家族は昨年も来て、同じような大雨に祟られたことを思い出した。「じいちゃん」「ばあちゃん」の娘になる孫の母親は、今年は来るのが1日遅れるらしいが、昨年は父親を助けて設営に苦労してびしょぬれになってしまった。夜も遅く、着替えを富士見まで買いにいくというのを、かろうじて思いとどまらせた。あの時の急場をどのように切り抜けたか、もう忘れてしまった。明日来たら聞いてみようか。
 それにしても、こうして天の意地の悪さを呟けばつぶやくほど、雨脚は強まるばかりだ。明らかに豪雨と言ってよい段階だ。あれから「じいちゃん」は黄色い雨具を脱げないまま二度、三度と傘を差して出てきたが、それ以降テント内はひっそりとしている。仮に話し声がしたとしても、この雨音ではかき消されてしまうだろう。
 帰るのを躊躇うばかりの雨だ。恐ろしき性悪。

 大阪のM原さん、懇篤な通信痛み入ります。星空、牧場、そして最後に念願のクジャクチョウと、ご家族で満足できる体験ができて良かったです。 
 
 小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。






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