
昨日、夕暮れの中帰ってきたら、もう、田植えを始めていて驚いた。つい、「もう」と言ってしまったが、そうではないのかも知れない。ともかく、人々は田植えの準備は進めているようで、大型の耕運機が目立つようになってきた。
写真は、ご承知の向きも多いと思われる仙丈岳、この呟きでも何度か紹介している。独立峰と言っても差し支えない堂々たる山容、子供のころからずっと眺めてきた山だ。ただし、登った回数は多くなく3,4回くらいで、高校の時の学校登山以外、この山を目的に登ったことはない。通過しただけで、同じ仙丈でも、隣の大仙丈岳の方によりが親しみを感ずる。
仙丈岳は山頂が土だというのが気に入らない理由だが、その点大仙丈岳は標高こそ仙丈に譲るも、遠くから眺め勝手に抱いていた印象そのまま、この山に相応しい岩だらけの武者のような立派な頂である。
仙丈岳はそういう山だが、もう一つ納得できないのがその山の表記である。なぜ「千丈岳」でなく「仙丈岳」なのだろうか。「アルプス一万尺小槍の上で・・・」と歌うように、本来は「千丈」だったのではないのだろうか。それが、どこかで誰かが間違え、そしてこの表記に定着してしまったのではないかと、ずっと疑っている。「なあんだ、そんなことも知らなかったのか」と言ってくれる人に会ってみたい。
もう何度も呟いてきたように「大阿原湿原」は「湿原」が余計だし、「御所平峠」は危うく入笠山の表登山口にある峠に使われて、定着しそうになった。また、あの山の裏口は最近「首切り登山口」になって、古くからある「仏平峠」の名前はどうなってしまうのだろう。法華道に精魂賭けた北原のお師匠も、古くから言い伝えられてきた古道の各所に残る名前に一番に拘ったはずなのだが。「万灯」、「門祉屋敷」、「厩の平」、「山椒小屋」等々。
大型連休も明日で終わる。今朝来る前に風呂に入り、赤羽さんから差し入れて貰った山の本を読んだ。かなり過去からの著名な山人の随想である。湯船の中で久しぶりに懐かしい人たちと会い、話が聞けたようでいい気分になれた。それにしても山は変わった、変わり過ぎた。
そうそう、来る途中で「種平小屋」の奥方と出会い、連休の様子などを聞いたり話したりして来た。
本日はこの辺で。