昨日に呟いた通り、牧場内の他の山梨に先駆けて、今年も第2牧区のこの木が開花の先陣を切った。それにしても早い気がする。この後に続くコナシなどつい3,4日前に葉が出揃ったくらいだから、こちらの方の開花はまだ先のことになるだろう。
性悪の木として日ごろ悪口ばかり言ってるが、真っ白い花を咲かせる初夏と、葉が葡萄色に色付く秋だけはこのコナシの木の存在を大いに認めざるを得ない。真っ白い花の帯は6月前後、くすんだ赤い帯は秋も深まった11月のころ、今年も大沢山や小入笠の山腹を見事なまでに縞状に飾るだろう。
雨が降っている。朝のうちは大したことなく、オイデエラで昨日の続きとなる残骸の片付けを少しして、さらに峠までの未舗装の悪路にも少々お節介をしてきた。
あの丸太にゴムの付いた棒のことを何と呼ぶのか知らないが、とりあえず導水棒とでも呼んでおく。道路にやや斜め横に埋め込み、雨の流れを側溝や川に導水するための、グレーチングの代用物である。意外と値段のする物で1本3,4万円する。
これが峠まで9本くらい埋められているが、2年も経つと水で運ばれた土砂がその導水棒に堆積し、何もしなければ水は導水棒を乗り越え用をなさなくなる。それが現在の状況である。それで、何本か手を出してきた。
雨と言おうか、水でもいいが、これの持つ力は驚くばかりで、一夜の雨で未舗装を流れ下った幾筋もの雨の跡は重機の鉄の爪先で削ったようになる。あの山道を一番利用する者であり、それゆえにまた道路状況の影響を一番受ける者でもある。それだけに、見過ごせない。
こんな天気の日でも遠くから来て、小黒川へ釣りに行く人がいた。この人たち2名は他の人と違い、車を小黒川林道の施錠されているゲートのすぐ近くに置かず、1㌔程手前の退避場所に停めた。こういう釣り人は珍しい。対応も穏やかで、入漁券も持ち、富士見の通行規制を避けて杖突峠を回ってきたと言っていた。
そうまでして釣りをする人の気持ちは分からないが、あの人たちなら牧場の駐車場を利用しても構わないと思う。今度はそう言ってやろう。
大多数の人たちは南門にある通行止めの標識など無視している。今は施錠されているからそれができず、勝手に車をそこらに放置していく。牛が脱柵すればまず被害に遭うのはこうした人の車だが、弁天様下の三叉路から東門までの何百㍍かは、道路ではなく牧場らしい。となると、どういうことになるのだろう。まあ、そんなことは何も表示してないから、今それを言っても仕方ないか。
雨脚は強まるばかり、第1牧区の電圧が不足気味だ。本日はこの辺で。