入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「春」(56)

2021年05月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                    Photo by Ume氏
 
 開田の早い田はすでに田植えを始めていた。やはり、先日帰る途中目にした田植えの風景は見間違いではなかった。そのせいもあってだろう、今朝も水番が忙し気に尖がった顔をして行き過ぎていった。

 何となくそんな気がしたが、きょうはTDS君が腰痛を押して枝打ちの手伝いに来てくれた。前々からコナシの性の悪さは伝えてはあったが、彼もその枝張りの奔放さ、しつっこいまでの絡み方、往生際の悪さ等々にはすっかり呆れていた。
 この仕事は危険を伴うから一人では神経を使う。また、軽トラの上に脚立を立て、その上に乗って不安定な体制でチェーンソーを使うと、風向きによってはおが屑を顔に浴びてしまうこともある。伐った枝が頭上から襲ってくることもある。無理して何とか木の高い枝に上っても、目指すその枝が分からなくなることもあれば、複雑に絡み合った枝は予想外の力を貯めていて、思わぬ反撃を受けることだってある。
 その点、下で脚立を支えながら指示を出してくれれば安心して作業が進められる。道路に切り落とした枝で通行の邪魔にならないよう素早く片付けてくれたり、自身でも長い柄のノコギリを使って徒長した枝を伐り落としてくれたりと、大活躍してくれた。
 とにかく、誰かが見てくれているだけで、安心して高い所の作業をすることができる。それが一番有難い。そうでなければ、怪我をしても、落ちても、全て一人だけで対処することになるから、この違いは実に大きい。最悪の場合には、一人では対処できないことだって起こりうる。
 もちろん、作業の仕方にも、進捗状況にも大きく影響する。別れ際TDS君は、これで牧場の本来の仕事に入れるだろうと気遣いの言葉を残してくれ、帰っていった。

 第1牧区へ行ってみれば、鹿の落とし物のあまりの多さに驚く。一時的な効果しか期待できないが、取りあえず電牧の立ち上げをする。道路際のコナシの枝打ちは、前に呟いた通り、主に年に2往復する牛の運搬車のことを考えてすることだし、電牧の立ち上げに続いてするその下の草刈りも漏電対策だが、これも、対策の効果と、それに費やす労力を勘案すれば、労多くしてナントヤラだと思う。それでも、そういう仕事だからこそ、余計に夢中になるのかも分からない。無残な恋のように、だ。クク。

 日中の温度が上がらず寒い。Umeさん、素晴らしい写真の数々有難く、お礼申し上げます。かんとさん、残念ですが、そうですか。孤独な天体観測と撮影だから、問題ないでしょうに。本日はこの辺で。
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