
Photo by Ume氏
「下條偵察。アジフライ自作、美味至極」。これが昨日1日暮らした上での総括。「下條」は来週の月曜日、ようやくcovid-19の第3回目のワクチン接種の順番が回ってきて、それを受けることになった医院。行ったことがなかったので、暇つぶしも兼ねて所要時間と場所の確認に行ってきた。
フライの類とか天婦羅もそうだが、普段はあまりしない。油を使うと後の処理が面倒だからだが、それが先日、到来物のイカを天婦羅にして、ついでに大皿に溢れるほど野菜、魚、肉、と試した。肉はソテー用の豚、これらすべてが自己評価では合格。天つゆは、もちろん5・1・1。
それで気を良くして、昨夜はアジフライに挑んだという次第。アジフライは、たまに近くのスーパーの賄いで買うこともあったが、いつも失望するだけ。ならば、ということでやってみた。その結果、あんなサクサクの美味いアジフライが、あんな薄っぺらの天婦羅鍋で揚がるとは、大驚き。
たったそれだけのことを特筆するくらいだから、巣ごもりの日々はいたって単調極まりない。
古来稀なる年齢を過ぎると、運動、何かに興味を持つこと、そして会話が大事だと本で読んだ。運動と興味に関してはまずまずながら、会話の機会はあまりない。飲酒、食事のことを省けば、呆けている間に本を読むか、ここで独り言ちるか、風呂に入るくらいだ。散歩は、天気のせいでしばらく中止している。
それで、無聊をかこつ日々かというと、そうでもない。何の予定もない暮らしに慣れると安気なもので、たまに予定ができると気が急いて落ち着けず、さらに段取り通りに事が進まないと血圧を上げることにもなる。朝起きて、寝るまでほぼ自由に淡々と、呆気なく過ぎていく方がいいのだ。
こんなことを呟くと余生かと聞かれそうだが、そうとも思わない。健康診断を久しく受けていないから分からないが、身体的には苦痛はないし、頭の中は遠い昔に成長を止めているから気持ちはそれほど老いていない。食に対する関心は衰え知らずで、それに雪の入笠牧場が呼んでいるし、他にも呼ばれている所は幾つかある。会いたいと思う人もいる。
covid-19のことも、ウクライナのことも、塩気のない政治家のことも、深く掘ろうとはしないし、ここでは呟かないようにしている。五輪も、秘かに応援している選手の試合をテレビで見ると、意外な結果に終わることが多く、遠慮して見ない。
相変わらず、1日に何度か法華道や入笠を気遣い、過ぎ去れば次々と消えていく列車の景色のような頼りない空想の旅を、まだしばらくは続けていく。それで不満はないかって、ナイ、ナイ。
本日はこの辺で。