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昨日上は雪が舞った
荒れた時代を通過してきた者として、偉そうになど言えない。若者のcovid-19に対する昨今の対応に対してである。しかし、土曜の「NHKスペシャル」を見て深く考えさせられた。感染にあまり頓着しない世代と同じ若い人々が今、悩み、苦しみ、疲弊し、懸命にこの感染症と闘ってくれている。医療看護に携わる人々である。
NHKはなぜもっと早く、医療現場が直面しているあのような困難な状況を報じなかったのかと、そう思ったほどだ。あの番組を見れば、政治家が、専門家が、警戒を呼び掛けるために万の言葉を尽くすよりか何倍も、この感染症に対するわれわれの考え方は変わり、行動に影響を与えただろうに。蔓延が第4段階に入ってしまった今だけに惜しまれる。
飲食を中心に、20代、30代の若い人たちの行動が蔓延拡大の一因になっているのは、すでに種々の調査、統計で明らかになっている。それでも、自粛の呼びかけに抗うように繁華街に人の群れができ、酒場では大口を開けて会話している。知らずしらずに感染を広げても、都会では発生源の追跡調査が難しくなっている現在、.彼ら彼女らは、恐らく加害者意識を持たないですむ。
感染させられた高齢者が生命の瀬戸際に立たされても、発生源が特定され、追跡調査が行われない限り、自らの行動が惹き起こした重大な結果に気付くことはない。そしてまた別な場所で感染を拡げていってしまう可能性がある。こんな理不尽な話があるのか。
頼りのはずの政治家は、政治的な思惑や立場と、感染の状況を秤にかけて、できもしない両立に苦慮し、有効な対策を打てないでいる。
政治家の対応と比べ、NHKが報じたあの医療従事者の連日連夜の奮闘は尊い、胸を打つ。戦場での負傷兵に必死で向き合った医師、看護師たちの姿、態度と重なる。あの人たちはまるで檻の中のような医療現場で、時には患者の生命を救えず、無力感を感じ、悩む。使命感が揺れる。報われるべきは彼ら、彼女らである。それなのに、賞与が大きく減っただと。
飲食店の危機ばかりが報じられている。しかし、それだけではないだろう。国が救出に乗り出さなければならない分野は、まずこうした医療に携わる人たちであるべきだ。
大型連休を控え、この呟きを聞いてくれる人の数が増えてきた。しかし、当牧場の山小屋やキャンプ場も、すでにこれまで予約を受け付けた人々は別にして、今後しばらくの間の営業をどうするか考えなければならない。 連休を楽しみに訪れる人に応えるのも、逆にそれをお断りするのも、どちらも難しい判断だが、状況は悪化するばかりだ。ささやかな数でも、人の流れを助長するわけにはいかない。
5か月の休みがきょうで終わる、本日はこの辺で。