市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【報道】大同有毒スラグを斬る!…有害スラグにより住宅が傾いた事件の裁判がスタート

2018-03-04 23:34:00 | スラグ不法投棄問題
■有害スラグは有害物質が含まれているだけでなく、水と反応すると膨張する性質があります。その膨張の力はすさまじく、コンクリートなどたやすく破壊してしまいます。そんな危険なスラグが住宅の基礎に使われ、家が傾いた事件で裁判が始まるとする報道がありました。

上武鳥取信号近くで歩道脇のコンクリートがスラグの膨張と思われる現象で破壊されてしまった様子。ものすごい膨張の力だ!


**********2018年3月1日朝日新聞デジタル
盛り土に大同特殊鋼のスラグ使い住宅傾いたと主張
 大同特殊鋼の鉄鋼スラグを宅地の盛り土に使った結果、スラグが膨張するなどして住宅が傾き、平穏な生活ができなくなったとして、榛東村の男性が、同社にスラグの撤去と約1億2千万円の損害賠償を求める訴訟の第1回口頭弁論が28日、前橋地裁であった。同社側は答弁書で「使われたスラグが大同のものである証明がされていない」などと請求の棄却を求めた。
 訴状などによると、男性の父は1980〜81年ごろ、経営する建設会社の作業所や住宅を建てるための敷地約1600平方メートルの傾斜を直す際、同社に勤める知人の男性から「硬くて締まりのよい埋め土に最適なものが無償で受けられる」と勧められた。男性の父は、スラグ約4400立方メートルを使って住宅を建てたが、約10年後にはスラグが膨張して基礎が割れ、柱や床が傾くなどした。膨張する危険性があり、有害物質の六価クロムが含まれることから「宅地造成の埋め土として提供すべきでなかったのにそれを怠った」と主張している。
**********

**********2018年2月28日毎日新聞 地方版
提訴 スラグ撤去、賠償求め 榛東の会社社長ら きょう初の弁論 /群馬
 宅地の盛り土に使われたスラグが雨水などで膨張し、家が傾く被害が出たなどとして、榛東村の建設会社社長の男性(59)らが大手鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」(名古屋市)を相手取り、スラグの撤去と総額約3億円の損害賠償を求め、昨年11月9日付で前橋地裁に提訴した。28日に第1回弁論が開かれる。
 訴状などによると、被害が出たのは男性の父親が約30年前に建てた木造2階建て住宅。父親の友人で当時、大同特殊鋼の渋川工場に勤めていた男性からの紹介で、敷地をならす盛り土材としてスラグを譲り受けて使用した。
**********

■この住宅の様子はこちらのブログをご覧ください↓↓


〇2015年10月26日:大同スラグ問題を斬る!…民間工事向けで新たな火種(1)「榛東村の宅地造成地盤に大量の生スラグ」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1771.html#readmore

■新聞報道によると、大同特殊鋼は「使われたスラグが大同のものである証明がされていない」として争う姿勢を示しています。大同特殊鋼のスラグは、六価クロムやフッ素などの有害物質が特徴的に含まれています。

 調べれば分かることであるのに、なんと「自分達が排出したスラグかどうか?わからない」とシラを切る、中々のブラックぶりを発揮しています。

■八ツ場ダム関連工事においてスラグが発見され、六価クロムやフッ素が検出され、撤去作業が行われました。

 八ッ場あしたの会様のホームページにその様子が報告されています。↓↓
https://yamba-net.org/14611/

 動画も紹介されています。↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=z1_zr4_xCYI

 この他、大手食品メーカーの工場駐車場や大同特殊鋼周辺の従業員駐車場など、大同特殊鋼により撤去作業が行われた現場は数多くあります。

■大同特殊鋼というブラック企業は、相手が役所や大手民間工場など力のある相手には、スラグの違法性を認め撤去に応じ、相手が一個人とみるや侮り、「使われたスラグが大同のものである証明がされていない」とシラを切って見せるようです。

 ナメルにもほどがある!と思われてなりません。

 大同特殊鋼という会社はこういう会社なのです。

 県内には大同とそっくりな会社があります。このあとご紹介します。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】

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アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…アカハラ情報不開示控訴審が2月28日に開かれ即日結審!

2018-03-04 22:15:00 | 群馬高専アカハラ問題

■群馬高専の電子情報工学科を舞台に発生した陰湿極まるアカデミックハラスメント(アカハラ)事件。この忌まわしい事件に関連する情報公開請求を発端として、群馬高専側が情報秘匿体質を存分に発揮したため、現在、東京高裁で係争中であることは既にご報告のとおりです。この度、2月28日(水)午後1時30分から東京高裁8回809号法廷で、第1回口頭弁論が開かれ、即日結審しました。
 東京地裁での判決言渡し以降の経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2017年11月24日:【速報】アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…アカハラ情報不開示訴訟で東京地裁が原告一部勝訴判決!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2476.html
〇2018年1月21日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…東京高裁第9民事部から2月28日の弁論期日呼出状と控訴状が届く
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2536.html
〇2018年1月29日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…アカハラ情報不開示控訴審で機構=群馬高専が控訴理由書を提出!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2546.html

東京高裁のある「東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎」の当日の様子。

 高崎駅から東京駅で降り、いつものように丸ノ内線に乗り換え、霞ヶ関駅で下車して裁判所の前にゆくと、大勢の人が集まって裁判所に向かって抗議をしていました。配布していたチラシを見ると水俣病被害者を支援する人たちでした。


※チラシ PDF ⇒ 20180228norcvimaj.pdf

 手荷物チェックと金属探知ゲートを通過して裁判所の中に入り、さっそく8階に向かいました。余裕をもって高崎を出てきたため、20分ほど早く第809号法廷に到着しました。

 ちょうど1時15分からの判決言渡4件を傍聴しようと思い、ちょうどギリギリで法廷に入る人がいたので後をついて中に入ろうとすると、すでに満席状態でした。

 外に掲示されている開廷表を筆記して時間を待ちました。

*****東京高裁開廷表*****
809号法廷(8階)開廷表
平成30年2月28日 水曜日 (午後の分のみ)
●開始/終了/予定 13:15/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名 平成29年(ネ)第4858号/建物明渡請求控訴事件
○当事者      斎藤裕美/東京都
○代理人          /
○担当       第9民事部B1係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 伊良原恵吾
          裁判官 増永謙一郎
          書記官 橋 和哉
●開始/終了/予定 13:15/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名 平成29年(ネ)第4914号/損害賠償等請求控訴事件
○当事者      小岩井茂雄/塩田博
○代理人           /
○担当       第9民事部B1係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 伊良原恵吾
          裁判官 増永謙一郎
          書記官 橋 和哉
●開始/終了/予定 13:15/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名 平成29年(ネ)第5109号/売掛金、違送代金等請求控訴事件
○当事者      オルテック株式会社/三誠工業写真株式会社
○代理人               /
○担当       第9民事部A2係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 伊良原恵吾
          裁判官 増永謙一郎
          書記官 橋 和哉
●開始/終了/予定 13:15/弁論(判決言渡)
○事件番号/事件名 平成29年(行コ)第295号/公務外認定処分取消請求控訴事件、損害賠償控訴事件
○当事者      深澤佳人/地方公務員災害補償基金
○代理人          /
○担当       第9民事部B1係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 伊良原恵吾
          裁判官 増永謙一郎
          書記官 橋 和哉
●開始/終了/予定 13:30/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成30年(行コ)第376号、同30年(行コ)第18号/法人文書不開示処分取消請求控訴事件、同附帯控訴事件
○当事者      独立行政法人株式会社国立高等専門学校機構/市民オンブズマン群馬
○代理人                          /
○担当       第9民事部A1係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 石井 浩
          裁判官 小田正二
          書記官 橋 和哉

●開始/終了/予定 14:30/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成29年(ネ)第5392号、同30年(ネ)第864号/離婚等、損害賠償反訴、損害賠償請求控訴事件、同附帯控訴事件
○当事者      石井徹也/石井君江 外
○代理人          /
○担当       第9民事部B2係
          裁判長 斎木敏文
          裁判官 伊良原恵吾
          裁判官 増永謙一郎
          書記官 橋 和哉
**********

■まもなく判決言渡が終わったらしく、傍聴者の皆さんがぞろぞろと出てきました。入れ替わりに中に入ると、書記官以外は誰もいません。出席簿に名前を書き入れると、「中に入ってください」と言われたので、いつものように入ろうとすると、「小川さんはそちらでなくこちらの被控訴人の席です」と注意されてしまいました。

 いつも原告ないし控訴人の事件が多いため、反射的にそちらに足が向いてしまいました。

 開廷時刻ギリギリに機構の訴訟代理人の藍澤弁護士がやってきました。そして、まもなく定刻どおり裁判長が2名の陪席を従えて入廷してきました。一同礼をして着席するとさっそく弁論が始まりました。

*****控訴審第1回口頭弁論*****
事件番号が読み上げられてさっそく弁論が開始しました。当会は被控訴人です。

裁判長:それではまず控訴の趣旨の確認から参ります。控訴人のほうは控訴状記載のとおりの裁判を求めるといことでよろしいかな?

控訴人:はい、そのとおりです。

裁判長:それに対する被控訴人の答弁は答弁書2月23日付け第1の通り答弁するわけですね?

控訴人:はい、そうです。

裁判長:それから、附帯控訴のほうですが、附帯控訴状をみると、原判決中附帯控訴人敗訴部分を取り消す、とだけあって、どういう裁判・・・ふつうはこの次にどういう裁判を求めるかを記載しなければダメなので、この通りにしたらどうかな、と思うんですけれども、要するに原判決を次の通り変更するとして、原判決でお求めになっていた裁判がありますよね?あの通りの裁判を求めるということですね?

被控訴人:そうです。

裁判長:原判決は、被告、控訴人のほうですが、平成28年4月27日付で、原告、今は被控訴人ですけれども、に対してした法人文書不開示決定を取り消す、とそういうふうな主文に変更してほしいということでよろしいですね?

被控訴人:はい、間違いありません。

裁判長:はい。で、原判決記載の通り原審口頭弁論の結果を陳述していただきます。これは一審でした主張とか証拠は控訴審でそのまま使いますよという確認です。よろしいですね?

控訴人・被控訴人:はい。

裁判長:で、主張の関係は、控訴人は控訴理由書1月26日付け、それから答弁書の、2月、附帯控訴に対する答弁書の2月23日のとおり。それから準備書面の2月23日の答弁ですね?

控訴人:はい。

裁判長:それから、被控訴人のほうは、附帯控訴状の第2と答弁書の第2の通り主張されるということでよろしいですね?

被控訴人:はい。

裁判長:で、証拠は被控訴人のほうから甲17から21までを写しで提出されるといことで、よろしいですか?

被控訴人:はい。

裁判長:それでは、以上で審理を終結・・・

被控訴人:あのう、すいません。

裁判長:えっ、何か?

被控訴人:一発向こうが多いので、準備書面が。

裁判長:ははは。(笑い)

被控訴人:2、3日でいいんで。

裁判長:期日通りに出してください。

被控訴人:かまいませんか?すぐ、出すので。

裁判長:あたらしい事実主張を伴う主張は困るんですが、法律上の主張であれば、弁論終結後でも構いません。

被控訴人:わかりました。ありがとうございます。

裁判長:それでは弁論終結して、判決言渡しについては、4月25日の午後1時15分ということにしたいんですが、よろしいですね?

控訴人・被控訴人:はい。

裁判長:本日はこれで終いにします。

被控訴人:ありがとうございます。
**********
(注:以上は記憶とメモをもとに再現したものであり、正式には裁判所が作成する調書によります)

■このように第1回口頭弁論はおよそ3分半で終わり、即日結審となりました。結局傍聴席に、機構関係者は姿を見せず、帰りの下りのエレベーター内で、一緒に乗り合わせた藍澤弁護士にも「今日は職員のかたは見えませんでしたね?こられるかと思ったのに」と話しかけましたが、終始無言で無表情のままでした。

 このように機構=群馬高専の控訴に対する裁判所の判断は、新年度の4月25日(水)午後1時15分に言い渡されることになりました。


口頭弁論を終えて外に出ると小学生の一団が待機していた。裁判所見学会らしい。できれば実際の裁判の様子も傍聴して体験してほしいものだ。


冬木立と裁判所。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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