医師の回診手助け 看護ロボ、患者情報管理
共同通信社 7月9日(火) 配信
医師の後ろを静かについて回り、脈拍など患者の情報を素早く教える―。豊橋技術科学大(愛知県豊橋市)と福島県立医大(福島市)などが、医師の回診を看護師のように手助けするロボット「Terapio(テラピオ)」を開発した。
多数の器具を台車に載せて病室を回り、手書きでカルテをつける看護師の"代役"となる。豊橋技科大人間・ロボット共生リサーチセンター長の寺嶋一彦(てらしま・かずひこ)教授は「医師と看護師の負担軽減が期待できる。コミュニケーション機能を高め、患者さんの癒やしにつながれば」と話している。
治療を意味する「セラピー」から名付けた黄緑色のロボットは、丸みを帯びたたるのような形で、高さ約1メートル30センチ、胴回り約2メートル、重さ約70キロ。"顔"になっている上部画面に触れて操作する。
内蔵センサーで医師の動きを感知・予測し、壁などの障害物を避けながらゆっくりと従う。軽く指先で触れて全方向へ動かせる「パワーアシスト機能」も備えている。
昨年2月に同医大が「医師を手助けするロボットをつくれないか」と豊橋技科大へ依頼。ロボット関連の技術を持つ地元企業などの協力も得て、約1年かけて試作機を完成させた。
医師は測定した脈拍や血圧をロボットへ入力して保存する。画面操作でアレルギーや内服薬の履歴と合わせ、患者ごとに図表やグラフで表示可能。付属のライトで傷口を照らしたり、診察時の医師と患者の会話を動画撮影したりもできる。
胴体にピンセットなど医療器具を収納、ガーゼなどの消耗品の自動管理もする。黒丸のつぶらな瞳で、医師らを見失うと泣き顔に変わるなど「患者さんに親しみを感じてもらえるよう表情を持たせた」(寺嶋教授)。
同医大の看護師らに試しに使ってもらうと「負担が軽くなる」「かわいいのに、いろんな作業ができる」と評判だったという。
小型化や製造コストの削減が課題で、2年後に、1台当たり約500万円での事業化を目指すとしている。
共同通信社 7月9日(火) 配信
医師の後ろを静かについて回り、脈拍など患者の情報を素早く教える―。豊橋技術科学大(愛知県豊橋市)と福島県立医大(福島市)などが、医師の回診を看護師のように手助けするロボット「Terapio(テラピオ)」を開発した。
多数の器具を台車に載せて病室を回り、手書きでカルテをつける看護師の"代役"となる。豊橋技科大人間・ロボット共生リサーチセンター長の寺嶋一彦(てらしま・かずひこ)教授は「医師と看護師の負担軽減が期待できる。コミュニケーション機能を高め、患者さんの癒やしにつながれば」と話している。
治療を意味する「セラピー」から名付けた黄緑色のロボットは、丸みを帯びたたるのような形で、高さ約1メートル30センチ、胴回り約2メートル、重さ約70キロ。"顔"になっている上部画面に触れて操作する。
内蔵センサーで医師の動きを感知・予測し、壁などの障害物を避けながらゆっくりと従う。軽く指先で触れて全方向へ動かせる「パワーアシスト機能」も備えている。
昨年2月に同医大が「医師を手助けするロボットをつくれないか」と豊橋技科大へ依頼。ロボット関連の技術を持つ地元企業などの協力も得て、約1年かけて試作機を完成させた。
医師は測定した脈拍や血圧をロボットへ入力して保存する。画面操作でアレルギーや内服薬の履歴と合わせ、患者ごとに図表やグラフで表示可能。付属のライトで傷口を照らしたり、診察時の医師と患者の会話を動画撮影したりもできる。
胴体にピンセットなど医療器具を収納、ガーゼなどの消耗品の自動管理もする。黒丸のつぶらな瞳で、医師らを見失うと泣き顔に変わるなど「患者さんに親しみを感じてもらえるよう表情を持たせた」(寺嶋教授)。
同医大の看護師らに試しに使ってもらうと「負担が軽くなる」「かわいいのに、いろんな作業ができる」と評判だったという。
小型化や製造コストの削減が課題で、2年後に、1台当たり約500万円での事業化を目指すとしている。