日々

穏やかな日々を

大動脈瘤は徐々に大きくなる(婆の母は手術して助かった、従兄も助かる。)

2015年04月14日 00時51分35秒 | 
天皇の執刀医Dr.天野篤の「危ぶめば道はなし」【2】

大動脈瘤は徐々に大きくなる

米倉さんのケースが悔やまれるのは、恐らく、突然腹部大動脈瘤ができて破裂したのではなく、徐々に大動脈瘤が大きくなったと思われるからです。直前には強い腹痛もあったはずです。しかも、体への負担が少ない血管内治療の普及によって腹部大動脈瘤の治療は、私が心臓血管外科医になったときには考えられなかったくらい安全になり、早期に発見して破裂する前に治療すれば、命を落とすことがほとんどない病気になりつつあります。

皆さんもみぞおちからへその辺りにかけて腹部と背中に手を当ててみて、脈打っているこぶのようなものがないか調べてみてください。腹部大動脈瘤の大きさと位置によっては、自分で腹部に手を当てただけでこぶがあるのが分かります。万が一、こぶのようなものがあるようなら、循環器内科や心臓血管外科がある医療機関へ行き、腹部超音波検査を受けることをお勧めします。こぶが小さければ手では分からない場合もありますので、50歳以上の人は、一度腹部超音波検査を受けて大動脈瘤がないかどうか調べておきましょう。

大動脈瘤は自然に消えることはなく人によっては徐々に大きくなっていきます。大動脈瘤が小さいうちは定期的に検査をして経過をみますが、一般的には、一番太いところが胸部大動脈瘤で5センチ以上、腹部大動脈瘤であれば4センチ以上になったら、少ないながらも破裂の危険があるので経過観察をしながら治療を検討します。

腹部大動脈瘤の治療は、最近では、血管の中から治すステントグラフト(金属ばね付きの人工血管)治療が主流になりつつあります。この治療法では、足の付け根の辺りに局所麻酔をし、そこから細いカテーテル(管)を患部へ挿入し、ステントグラフトを大動脈瘤の内側へ入れ破裂を防ぎます。腹部大動脈瘤に関してはステントグラフト治療の効果と安全性が確認されており、開腹して人工血管を挿入する手術より安全で合併症が少なく、入院期間も3~4日で済むのが大きな利点です。

私が教授を務める順天堂大学附属順天堂医院心臓血管外科でも、この2~3年、腹部大動脈瘤のステントグラフト治療の症例数が増えてきています。大動脈瘤の場所と大きさによっては開腹手術が適している場合もあるので、最適な治療を安全に受けるためには、ステントグラフト治療も開腹手術もある程度症例数がある病院で治療を受けることをお勧めします。ステントグラフトの実施施設は日本ステントグラフト実施基準管理委員会のホームページ(http://stentgraft.jp/pro/facilities/)で調べられます。

もちろん米倉さんを責めるつもりはありませんし、心よりご冥福をお祈り申し上げます。ただ、日々心臓と大動脈の病気と闘っている心臓血管外科医として、事前に治療すれば防げた心臓や大動脈の病気で命を落とす人が、1人でも減って欲しいと願うばかりです。

天野 篤(あまの・あつし)
順天堂大学医学部心臓血管外科教授
1955年埼玉県生まれ。83年日本大学医学部卒業。新東京病院心臓血管外科部長、昭和大学横浜市北部病院循環器センター長・教授などを経て、2002年より現職。冠動脈オフポンプ・バイパス手術の第一人者であり、12年2月、天皇陛下の心臓手術を執刀。著書に『最新よくわかる心臓病』(誠文堂新光社)、『一途一心、命をつなぐ』(飛鳥新社)、『熱く生きる 赤本 覚悟を持て編』『熱く生きる 青本 道を究めろ編』(セブン&アイ出版)など。
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俳優・米倉斉加年さんの命を奪った「腹部大動脈瘤破裂」は防げる?!

2015年04月14日 00時47分40秒 | 
俳優・米倉斉加年さんの命を奪った「腹部大動脈瘤破裂」は防げる?!

天皇の執刀医Dr.天野篤の「危ぶめば道はなし」【1】

PRESIDENT Online スペシャル
著者 天野 篤
順天堂大学医学部心臓血管外科教授 天野篤 構成=福島安紀 撮影=的野弘路

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大動脈瘤の治療は心臓血管外科医

順天堂大学医学部心臓血管外科教授 天野 篤

私の仕事は心臓血管外科医です。平日は毎日2~4例の心臓外科手術を執刀しています。2013年の私の手術症例数は、他院での執刀も合わせて510例でした。この連載では、心臓外科医として日々感じていること、気になる医療ニュースなどに関して私なりの思いを綴っていけたらと考えています。

私が最近特に気になっているのは、有名人の突然死が多いことです。8月には、俳優・画家の米倉斉加年(まさかね)さん(享年80歳)が腹部大動脈瘤破裂、元力士でタレントの龍虎さん(享年73歳)が心筋梗塞で急逝されました。どちらも、その直前までお元気で活躍されていました。

わが国では年間10万人が突然死しているというデータもあり、どんなに用心していても突然死が避けられないケースもあります。しかし、動脈硬化が原因の心臓や大動脈の治療を専門にする医師の立場からみると、少なくとも米倉さんの突然死は避けられたのではないかと思われてなりません。

米倉さんが命を奪われた腹部大動脈瘤破裂は、高齢社会の進展と共に増えている大動脈の病気の一つです。俳優の藤田まことさんや作家の司馬遼太郎さんも、この病気で亡くなられています。あまり知られていないかもしれませんが、大動脈瘤の治療もわれわれ心臓血管外科医の守備範囲です。

大動脈は直径2~3センチと体の中で最も太い血管で、心臓から全身に血液を送り出す大事な役割を果たしています。大動脈瘤は、この大動脈の一部分が膨らんでこぶができた状態です。大動脈瘤ができる主な原因は動脈硬化です。高血圧、リウマチ、梅毒、その他の感染症、外傷によっても発生することがあります。血管の一部が膨らむ動脈瘤は脳にできれば脳動脈瘤で、それが破裂するとクモ膜下出血となり、やはり多くの人の命を奪う怖い病気です。

私たちの体のほぼ真ん中を走っている大動脈に発生する瘤は、心臓に近い部分にできると胸部大動脈瘤、お腹のあたりだと腹部大動脈瘤と呼ばれます。大動脈瘤の4分の3が腹部に発生し、男性は女性より約3倍大動脈瘤ができやすい傾向があります。

腹部大動脈瘤破裂は、少しずつ大きくなった大動脈瘤が破裂してしまった状態です。大動脈瘤はただ膨らんでいるだけのときには痛みや不快感などの症状がない場合がほとんどですが、ひとたび破裂すると大量に出血してショック状態を起こし、80~90%の人が死亡するといわれます。大動脈は高い圧力で全身に血液を送っているので、血管が裂けると大出血につながるのです。運よく、病院に運ばれて破裂した血管を人工血管に取り替える手術ができたとしても、致死率は30%程度です。残念ながら、大動脈瘤破裂については、どんな名医にかかっても助からないものは助かりません。
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「合宿」で糖尿病予防 保健指導7自治体に補助金 運動や食事改善へ厚労省

2015年04月14日 00時13分41秒 | 私自身や健康
「合宿」で糖尿病予防 保健指導7自治体に補助金 運動や食事改善へ厚労省

臨床 2015年4月10日(金)配信共同通信社

 患者が約950万人に上ると推計される糖尿病の予防に向け、厚生労働省は、健康診断でメタボリック症候群や糖尿病予備軍と判定された人がホテルや旅館に宿泊し、運動や食事に関する保健指導を受けられるプログラムを試行事業として始める。合宿形式による集中的な指導で生活習慣の改善を図る。

 厚労省は事業の実施主体を公募し、健康保険組合など民間の16団体と、新潟県妙高市など7自治体への補助金交付を決めた。同省担当者は「観光資源も活用し、効果的な保健指導につなげてほしい」と話す。参加できるのは関係する企業の社員や自治体の住民などに限られるが、厚労省は効果を検証しながら、同様の取り組みが広がるよう啓発を進める。

 プログラムは2泊3日程度で、保健師や管理栄養士、健康運動指導士などが同行。糖尿病が引き起こす合併症の怖さなどを学ぶほか、適切なウオーキングの練習や塩分を控えめにする調理法の講習などを想定している。

 宿泊地の食材を生かした食事や自然の中でのハイキングなど、参加者が仲間とともに楽しんで取り組めるようにする。

 参加者はプログラム終了時に今後の行動計画を立て、1カ月、3カ月、6カ月といった節目に専門職と電話や電子メールで連絡を取り、問題点を相談したり、アドバイスを受けたりできる。

 プログラム開発に携わる厚労省研究班の津下一代(つした・かずよ)・あいち健康の森健康科学総合センター長は「きめ細かい指導で生活習慣改善のコツを体得してもらいたい。旅の持つ楽しさの中でやる気を高め、健康の大切さを実感してほしい」としている。

 ※糖尿病

 体内ホルモンのインスリンが不足したり、作用しにくかったりして血糖値が高くなる病気。進行すると神経や網膜、腎臓などに慢性合併症を引き起こす。食べ過ぎや運動不足が原因となる生活習慣病の一つ。厚生労働省の5年ごとの調査では1997年の推計患者数は690万人、血糖値が比較的高い予備軍は680万人だったが、2012年にはそれぞれ950万人、1100万人に増加した。腹囲が一定以上で血圧や血液中の脂質などが高いメタボリック症候群の人は、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などの発症リスクが高いとされる.



健康づくり、いたれりつくせりですね~TT~
税金を使ってぇ!!!!!
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