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疲労に関わる脳部位特定 大阪市立大

2016年04月28日 10時26分59秒 | 医療情報
疲労に関わる脳部位特定 大阪市立大
2016年4月27日 (水)配信共同通信社

 自分が今後、どれぐらい疲れることになるのかを予測する際、脳の三つの部位が関わっていることが分かり、大阪市立大や理化学研究所のチームが26日、英科学誌電子版に発表した。疲れた状態の人ほどこのうち1部位の活動が強まっていた。「疲れやすさとこの部位の活動に何らかの関係がある」とみている。

 疲労の慢性化を防ぐ方法の開発のほか、睡眠障害や強い倦怠(けんたい)感が続く「慢性疲労症候群(CFS)」の原因解明に役立つ可能性がある。

 大阪市立大の石井聡(いしい・あきら)病院講師(脳科学)は、疲労感には疲れすぎを防ぐために警告を発する役割があるとみて、脳と疲労の関係を研究している。

 神経細胞の働きで生じる磁場を測定する脳磁図計を使い、20代の学生16人で実験。画面に「赤」「青」「黄」という漢字のどれかが、3色のいずれかで表示され、表示色に惑わされずに漢字の意味を素早く答えるテストを繰り返しながら、途中で「1時間後の疲労の程度」を予測してもらい、脳の活動を調べた。

 その結果、右脳の頭頂葉の「縁上回」と、前頭葉の「背外側前頭前野」「前頭極」が予測に関わっていることが判明。縁上回は言語機能、背外側前頭前野は認知機能、前頭極は将来の予測に関わることが知られている。

 また、実験前に問診票で疲労度を尋ねたところ、普段の疲れがひどい人ほど背外側前頭前野の活動が強まっていた。

 CFSの患者では、背外側前頭前野の体積が健常な人に比べて減少しているとの報告がある。

 注)英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ
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