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安倍晋三元首相の国葬費は過去最大の2.5億円 しかも警備費や要人接遇費は別

2022年08月29日 02時33分12秒 | 行政

安倍晋三元首相の国葬費は過去最大の2.5億円 しかも警備費や要人接遇費は別

2022年8月27日 06時00分
 政府は26日の閣議で、9月27日に予定する安倍晋三元首相の国葬の費用として一般予備費から約2億4900万円を支出することを決定した。国葬への国民の賛否が割れる中で、戦後の歴代首相の葬儀に対する国費支出額として過去最大となる。費用には警察による警備費や海外要人の接遇に使う経費は含まれておらず、さらに膨らむ。参列者は最大で約6000人を見込む。(山口哲人、坂田奈央)
 費用の内訳は、会場となる日本武道館の借り上げ料に約3000万円、会場の設営費などに約2億1000万円。設営費には、会場の装飾や新型コロナウイルス対策のほか、金属探知機など警備強化、海外要人向けの同時通訳の費用などを充てる。参列者の会場への送迎バス代も盛り込む。会場の外に一般向けに献花台を設置する。
 これ以外の警備や警護、外国要人の接遇などは「通常発生する業務の延長」(鈴木俊一財務相)とみなし、今回の予備費支出に盛り込まれていない。
 全体の予算規模について鈴木氏は「現時点で確たる額を言う段階にはない」と明らかにしなかった。野党は国葬実施について法的根拠がないとして国会審議を求めていたが、政府は国会審議を経ずに支出できる予備費の活用を決めた。
 国費投入額として過去最大だったのは、1988年に行われた三木武夫元首相の衆院・内閣合同葬。この時は約1億1871万円だったが、今回はその2倍超となる。
 松野博一官房長官は閣議後の記者会見で、中曽根康弘元首相の合同葬の参列者は約600人だったが、安倍氏の国葬参列者がその10倍の6000人を見込むため、費用が増えると説明した。参列者は吉田茂元首相の国葬と同規模となる。
 松野氏は「国民一人一人に喪に服することや、政治的評価を求めるものではない」と強調。誤解を招かないため、各府省庁に弔意表明を求める閣議了解は行わないとし、「地方公共団体や教育委員会などの関係機関に弔意表明の協力を要望する予定はない」と明言した。各府省庁での弔旗掲揚は「検討中」とした。ただ、国葬は国を挙げて営む国家的行事であり、国葬実施が自治体などへの圧力になるとの懸念は残る。
 新型コロナの感染対策も課題となる。国葬会場と同じ日本武道館で8月15日に行われた全国戦没者追悼式では、参列者を最大1400人に抑えた。

◆各世論調査「反対」が大勢

 安倍晋三元首相の国葬に対する国民の目は厳しい。報道各社が国葬実施決定後の7月末以降に行った世論調査を見ると、「反対」が「賛成」をほとんど上回っている。
 政府は7月22日の閣議で国葬実施を決定した。時事通信が今月5日から8日にかけて、安倍氏の葬儀を全額国費で負担する「国葬」として実施することへの賛否を聞いたところ、反対47・3%、賛成30・5%で、反対が17㌽近く上回った。
 NHK、毎日新聞と社会調査研究センター、産経新聞とFNNもそれぞれ世論調査を行ったが、国葬実施についていずれも反対が5割以上で、賛成を上回った。
 共同通信の7月末の調査でも「どちらかといえば」を含めた反対は約53%で、「どちらかといえば」を含めた賛成の約45%を上回った。
 一方、読売新聞が今月実施した調査では、政府が国葬の実施を決めたことに対し「評価する」は49%、「評価しない」は46%だった。(坂田奈央)
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