双葉町唯一の診療所開所 医師「住民の安心に」
2023年2月2日 (木)配信共同通信社
東京電力福島第1原発事故による全町避難が昨年8月に解消した福島県双葉町で1日、住民帰還を促すためJR双葉駅西側に整備された町営住宅の一角に双葉町診療所が開所した。町内唯一の医療機関として2日に診療を始める。交代で勤務する2人の医師の1人、草野良郎(くさの・よしろう)さん(67)は「住民の安心につなげたい」と意気込んでいる。
草野医師は、原発事故で休業している双葉厚生病院(同町)に22年間勤務し、町内に住んでいた。2011年3月12日午後に第1原発1号機が水素爆発を起こした際は患者の避難の手配に追われ、「すごい衝撃音」を聞いたという。
今後は同県白河、いわき両市の医療機関に勤めながら、双葉町診療所で週1日診察する。「1人暮らしの高齢者が多いので、生活習慣病やがんを見逃さないようにしたい」と語った。
同診療所の診療科目は内科で営業は火、木、金曜日の週3日。開所式で伊沢史朗(いざわ・しろう)町長は「住民帰還が始まり診療所の役割は大きい。安心のよりどころを目指す」とあいさつした。
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