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九大、痛み強める細胞発見 鎮痛薬の効果向上に期待

2020年10月07日 00時51分41秒 | 大学

九大、痛み強める細胞発見 鎮痛薬の効果向上に期待

2020年10月6日 (火)配信共同通信社
 

 神経の働きを調節する細胞である「アストロサイト」の一種に、痛みを強める働きを持つものがあることを九州大大学院の津田誠(つだ・まこと)教授(神経薬理学)らの研究グループが発見し、米科学誌の電子版に6日発表した。この細胞の働きを弱めることで、鎮痛薬の効果向上に応用できると期待されている。

 見つかったのは「Hes5」という遺伝子を持つアストロサイト細胞。皮膚の感覚を脳へ伝える脊髄の一部で発見した。この細胞を刺激し働きを活発にした状態のマウスの足をつついたところ、軽い刺激でも痛みを感じることを確認した。

 この細胞は脳から脊髄に伸びる「ノルアドレナリン神経」から信号を受け刺激されることも判明。この神経は痛みを弱める作用を持つことが知られていたが、アストロサイト細胞を通じ、逆に痛みを強める働きをしていた。

 マウスを使った実験で、ノルアドレナリン神経からの信号を遮断し、アストロサイト細胞の活動を弱めると鎮痛薬の効果を高めることができた。

 津田教授は「まだ人でこの細胞の活動を弱める治療法や薬はないが、これからも研究を続け、鎮痛薬の効果を高める補助薬の開発などにつなげていきたい」と話した。

 注)科学誌はネイチャーニューロサイエンス

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