がん放射線治療の専用棟 出雲・島大付属病院に完成
2023年5月1日 (月)配信山陰中央新報
がんの放射線治療をする専用棟が島根大医学部付属病院(出雲市塩冶町)に完成し29日、竣工(しゅんこう)式と内覧会があった。高性能の治療機器を導入して体制を強化し5月1日に運用を始める。
名称は放射線治療棟で、建物は鉄筋コンクリートの平屋。延べ床面積は約1400平方メートルあり、総事業費は23億7600万円。2022年1月から12月まで工事し、その後は機器の搬入や試運転など準備を進めた。
総事業費のうち13億600万円は機器の購入に充てCT機器のほか、高精度の治療が可能な最新の治療機器「ラディザクト」を導入した。肺がんなど、呼吸に伴い病巣が動くケースに対応し、放射線を照射できるという。周囲の正常な組織への照射を防ぎ、副作用の抑制が期待される。
竣工式と内覧会には医療関係者ら約50人が出席した。玉置幸久放射線治療科長(45)は「都市部と同等レベルの医療の提供と、それを操る医師の育成を図りたい」と話した。
22年の1年間に付属病院で放射線治療を受けたのは420人。これまで1980年建設の高エネルギー棟で治療してきたが、施設が老朽化したのに加え、設備更新の必要があった。
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