トヨタ、水素エンジンを二輪車にも…社長がカワサキに呼びかけ「枠超えて一緒にやろう」
トヨタ自動車が開発を進める水素エンジン車の活用が少しずつ広がってきた。川崎重工業子会社のカワサキモータースは3日、二輪車向け水素エンジンを載せたオフロード車を初めて公開した。トヨタやデンソーなどが協力しており、実用化に向けて連携の加速が期待されている。(山本貴徳)
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オフロード車は、モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)で行われた耐久レースに合わせて披露された。デモ走行したトヨタの豊田章男社長は、記者団に「二酸化炭素(CO2)を減らすには色々な選択肢があるべきだ。規制で止めるのではなく、今回のような技術革新によるアウトプット(成果)も応援してほしい」と述べた。
水素エンジンは、オートバイ「ニンジャH2」のエンジンを改良した。二輪車向けだが、試験用の機材を積んだり、開発スタッフが乗り込んだりできるよう、北米などで販売している四輪車に搭載した。部品などは、トヨタの水素エンジンの「カローラ」と同じものを使っている。
カワサキが参加したきっかけは、豊田社長の「二輪、四輪の枠を超えて一緒にやろう」という呼びかけだったといい、昨年12月から設計を本格化させた。今後は同じく二輪車大手のスズキ、ホンダ、ヤマハ発動機とともに、二輪車の脱炭素化に生かしていく考えだ。トヨタ側も、二輪と四輪でデータや課題を共有することが、双方の開発を早めることにつながるとみている。
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