病院再編説明会の人数制限 厚労省方針、地方は反発

病院再編説明会の人数制限　厚労省方針、地方は反発
2019年10月11日 (金)配信共同通信社

　再編や統合の議論が必要とされる公立・公的病院名が公表された問題で、厚生労働省が自治体に対し、全国各地で開催する説明会の出席人数を制限する方針を伝えていたことが１０日、分かった。市町村は１人ずつとしており、全国知事会などは「この形式では出席は困難」と反発。同日、見直しを申し入れた。
　説明会は、病院名公表の経緯や目的などに理解を求めるのが狙い。知事会など地方３団体が参加し、４日に東京都内で開かれた「協議の場」で、厚労、総務両省が開催を表明した。
　知事会によると、厚労省は７日、説明会の概要を都道府県の担当者にメールで送信。説明会は１０月中に全国７ブロックで開催予定とした上で、都道府県は複数人の参加を認める一方、市町村は「１人とさせていただく予定です」と記した。
　厚労省への申し入れは知事会と全国市長会、全国町村会の連名。都道府県と市町村からの出席人数に制限を設けず、医療機関の関係者も含めて幅広く参加を認めるべきだと訴えた。ブロック単位ではなく、都道府県単位での開催も求めた。
　厚労省幹部は取材に「人数は会場の大きさの都合で限定したが、地方の要望には可能な限り応じる。一刻も早く説明するために、まずはブロック単位で開催する。要望があれば都道府県単位でも実施する」と話した。