相次ぐ搬送に危機感 マスク日常化「命の危険」
2022年6月10日 (金)配信共同通信社
新型コロナウイルス禍が長引く中、マスク着用が日常となった子どもたちは、体育の授業などで「マスク不要」とされても「なかなか外してくれない」(学校関係者)のが現状だ。児童生徒が熱中症で搬送される事案は相次いでおり、文部科学省は「命の危険は熱中症の方が高い」と危機感を強め、現場に徹底を求めることにした。
6月上旬、東京都内の公立中であった運動会。晴天の下、クラス対抗リレーや大縄跳びなどで競った生徒の多くはマスクをしたままだった。「熱中症が心配。生徒たちには『外していいよ』とは言っているが...」と男性副校長。大人と同じように周囲を気にするのが理由とみられるが、それぞれに事情もあり、強く言うことは難しい。幸いにも体調不良になる生徒はおらず、終了後はほっとした表情を浮かべた。
各地の小中高校で体育の授業や運動会で熱中症となり、救急搬送されるケースが増えている。5月には大学野球部の男子部員がランニング中に倒れ、翌日に死亡する事案もあった。
文科省幹部は「子どもたちにとって、新型コロナ感染よりも熱中症の方がリスクが高い。場面に応じてマスクを外すことにしっかり取り組んでほしい」と訴えた。
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