島根大病院チーム 小児心臓手術1年で57件
山陰中央新報 2015年1月21日(水) 配信
島根大学医学部付属病院(出雲市塩冶町)は、山陰両県初の小児心臓外科医療チームによる手術を2013年10月に始めてから、1年間の実績をまとめた。先天性心疾患の38人に57件の手術を実施し、患者は広島県の1人を除いてすべて山陰両県の在住者だった。これまで両県外の医療機関に頼らざるを得なかった家族の負担軽減につながった。
先天性心疾患は1千人の出生に対して1人に症状が認められるとされる。小児心臓外科チームがなかった山陰両県では、新生児の県外への転院や、術前、術後の通院に伴う交通費や宿泊費など、患者や家族に身体面や経済面で大きな負担となっていた。
島根大では、島根医科大OBで京都大医学部付属病院などで小児心臓手術を専門に手掛けた藤本欣史講師(45)=神戸市出身=が13年4月に赴任し、チームが誕生した。
チームは藤本講師を執刀医に小児循環器の医師ら20人で構成。1年間の手術件数は、1歳未満25人37件、1~4歳6人13件、5歳以上7人7件に上った。疾患別では、心臓の左心室と右心室を仕切る壁に穴が開いた「心室中隔欠損症」が13件で最多だった。手術の難易度では心臓血管外科専門医認定機構が定めるAからCまでのうち、最も難しいCが18件でトップだった。
14年10月以降から15年1月14日現在までは13件の手術を実施。藤本講師は「島根でこうした小児心臓外科の医療が提供できるのを広く知ってほしい」と話した。
山陰中央新報 2015年1月21日(水) 配信
島根大学医学部付属病院(出雲市塩冶町)は、山陰両県初の小児心臓外科医療チームによる手術を2013年10月に始めてから、1年間の実績をまとめた。先天性心疾患の38人に57件の手術を実施し、患者は広島県の1人を除いてすべて山陰両県の在住者だった。これまで両県外の医療機関に頼らざるを得なかった家族の負担軽減につながった。
先天性心疾患は1千人の出生に対して1人に症状が認められるとされる。小児心臓外科チームがなかった山陰両県では、新生児の県外への転院や、術前、術後の通院に伴う交通費や宿泊費など、患者や家族に身体面や経済面で大きな負担となっていた。
島根大では、島根医科大OBで京都大医学部付属病院などで小児心臓手術を専門に手掛けた藤本欣史講師(45)=神戸市出身=が13年4月に赴任し、チームが誕生した。
チームは藤本講師を執刀医に小児循環器の医師ら20人で構成。1年間の手術件数は、1歳未満25人37件、1~4歳6人13件、5歳以上7人7件に上った。疾患別では、心臓の左心室と右心室を仕切る壁に穴が開いた「心室中隔欠損症」が13件で最多だった。手術の難易度では心臓血管外科専門医認定機構が定めるAからCまでのうち、最も難しいCが18件でトップだった。
14年10月以降から15年1月14日現在までは13件の手術を実施。藤本講師は「島根でこうした小児心臓外科の医療が提供できるのを広く知ってほしい」と話した。