てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

新門出の洗礼

2006-10-22 09:30:15 | ビジネスと社会
 小欄「2006/7/1ハワイでの就労」で書いた姪っ子のことだが、やっとハワイでの労働ビザがおり、元通りハイヤットホテルで働くことになった。
 
 ところが正式就労の前日の15日朝、ハワイはマグニチュード6.6の強い地震に見舞われた。降って湧いた事故に家族親戚一同は一瞬肝を冷やしたが、地震直後の本人からの携帯電話で無事を確認し、ひとまず安堵した。
 しかし、朝7時の地震発生後ほどなくして携帯電話は使えない状態になり、ホテル内の電話も一切ダメ、辛うじて公衆電話が繋がったようだ。

 一段落してからの姪からの報告によると、
○停電、断水は、地震から丸一日(朝7時から夜11時まで)続いた。
○姪は(正式就労前日のため)ボランティアでホテルのお客さんの誘導などに当った。
○沢山の人が食べ物を求めて長い列をなしているのを見るのは異様。
○窮地にあってお客からぼろうとする店がでたり、並び疲れた客が喚いたりの醜態を見た。
○夜になっても真っ暗なホテルを、一番下から35階まで階段で上り、果たして何時になったら復旧されるのか?と不安を抱き恐ろしくなった。
○夜11時前、電気が復旧後は掃除しなければならない部屋が溜まりベッドメイキングまで手伝った。
○電力の復旧に手間取ったことに驚かされると同時に、島国だから大事があると物資を全て海外依存で大変。

 大事に至らなくてホッとしたものの、日本とて同様で有事の際の危機管理、特にライフラインの確保の重要さを再認識した。
 姪っ子は新しい門出に際し、何とも手荒い洗礼を受けたものだ。
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新しい秋祭り

2006-10-21 20:58:22 | 暮らしと生活
 21日、22日はこの辺りの秋祭りだ。子供会のだんじり練り歩きが主体で、他所のような派手さはないが、和やかなお祭りである。

 今年は新しい子供会役員の元で、大きく運営が変わった。
 先ずは“子供だんじり”の時間帯だが、従来は午後6時から始めていたものを、2時間繰り上げて4時からにした。これは昨年、危うくだんじりに轢かれかけた子がいたので、安全を優先して少しでも明るい内にという精一杯の配慮から。
 併せて、警備を消防団にお願いしているのだが、交通規制の観点から帰宅ラッシュ帯をずらしたもの。
 いずれも子供達の安全を願う親の視点の温かい配慮が奏効し、初日は事故もなくスムーズに終えた。

 二点目は取材への考え方。昨年は“子供だんじり”を町内のホームページへ写真付でアップした途端に、個人情報保護を理由にクレームがつき削除した経緯がある。
 今年の役員の考え方は全く逆で、子供達の喜ぶ姿を、積極的に載せて欲しいと要望があったほど。

 三点目は子供会ソフトボール部のお母さん方が、おでん(250円)と炊き込みご飯(100円)を100食づつ用意したところ大好評で直ぐに完売し大成功。これはソフトボール部がピッチングマシーンを購入する僅かな足しにするために企画されたもの。

 子供会役員の新しい方針により運営される秋祭りは、子供達の元気な声がこだまして大盛況だ。
 明日もだんじりの練り歩きがある。
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語りべギターコンサート

2006-10-20 16:54:59 | 舞台、ライブ
   

 岡山在住の国際的ギタリスト中林淳眞(なかばやし あつまさ)さんの「語りべギターコンサート」があった。 開演30分前には駆けつけて、最前列で一挙手一投足を見守った。 1時間半に亘る心にしみる名演奏と、曲ごとに想いのこもった中林さんの解説を堪能した。
 当コンサートは、社団法人教育振興ノートルダム清心会が、生涯教育講座の一環として、「シニア講座」を開いてくださったもの。
 中林淳眞さんのプロフィールはこちら

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【日 時】
○平成18年10月20日(金)10:00~11:30

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【会 場】
○ノートルダム清心女子大学100ND

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【プログラム】
-第1部-                    
1.六段                    八橋検校
2.千鳥                    吉沢検校
3.ミヌエット                 J.F.ラモー
4.ババーナ                 G.サンス
5.我が心のアランフェス          ロドリーゴ
6.ツィゴイネルワイゼンより        P.サラサーテ
7.涙 アデリータ 前奏曲No.5      F.タルレガ
8.カレタのざわめき             I.アルベニス
9.三角帽子より「粉屋の踊り」       M.デ.ファリア

-第2部-
1.絵画的ギター組曲 “中南米”     中林淳眞
 ・メキシコのセレナーデ
 ・マヤの男
 ・二つの夜想曲(葉巻と夜明けのコーヒー)
 ・カリブの真珠
 ・ハープのごとく
 ・ティティカカ湖の舟歌
 ・インカ王女の子守唄
 ・アンデスの笛
 ・地平線のサンバ
2.M.ポンセ「エストレリータ」による主題と変奏  中林淳眞

-アンコール-
 ・マラゲーニャ

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【印象に残った語りべ】
○「我が心のアランフェス」
 中林さんの恩師、全盲の作曲家ロドリーゴと一緒に散歩中、彼はバラ園で立ち止まり「今年のバラは蕾が小さいね」という。どうしてそれが分かるのか不思議がっていると「ナイチンゲールのさえずり方で分かる」といわれた。眼が見えないにもかかわらず、人を案内できる洞察力。自然の気配まで的確に把握する直感力に深い感銘を覚えた。

○「インカ王女の子守唄」
 伝承と神話の国インカを旅して聞いた奇抜な話。オペラにもなった『オリャンタイ』。
 武将オリャンタイとクシコイヨル王女の悲恋物語。神罰を恐れた群集によって、二人の間に生まれた乳飲み子は谷底へ投げ捨てられる。母親クシコイヨルは冷たくなった我が子を体温で温めながら三日三晩、子守唄を歌い続け、強い母性で奇跡的に蘇らせるという話。

○「アンデスの笛」
 アンデスの笛とは、ケーナのこと。風葬の時代、男は女性の亡骸から、脚の脛の部分の骨を拾い、磨き、穴を開け、笛に仕上げ霊を葬った。これがケーナの起こり。
 12~13世紀には素焼きのケーナとなり、近世に至り植物の葦が使用されるようになった。

○「Mポンセ エストレリータ(小さな星)によるテーマと変奏」
 メキシコでの話。クリスマスイヴの夕暮れ、12~13歳のインディオの女の子が鶏の毛をむしりながら泣いている。訳を聞くと「朝から晩まで働かされて眠る間がない」という。
 中林さんが慰めにクルスマス・キャロルのビジャンシーコを弾いて聴かせると、少女の頬を大粒の涙が伝う。折からの夕日に宝石のように輝き光りながら…。

…………………………………………………………………………………………
【奏法で参考になったこと】
○「カリブの真珠(=キューバのこと)」…曲の終盤は、左指だけで弾き、右指先はホールの周りを叩いてリズムをとる。

○「ハープのごとく」…右人差し指の爪で1→6弦をハープのように弾く。低音はサウンドホール部、高音は下駒(ブリッジ)に近いところを。

○「アンデスの笛」…右親指の背で6本の弦を叩くように弾く。

   
   教本とCDにサインをして頂きました

コメント (2)
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四ツ手網

2006-10-19 18:19:45 | レジャー
 太公望からは邪道との謗りを免れないかも知れないが、漁のひとつに「四ツ手網漁」がある。
 一辺が5~6mの正方形の網の四隅を十文字に組んだ竹の腕木にとめて引き綱で水中に釣り下げ、夕刻に電灯をつけて、魚を引き寄せて引き上げ、網の中央の垂れた部分に寄せた魚を長柄の小網ですくい上げる漁法。

 エサも要らず時折、交代で網を上げるだけ。やがて、獲れたてピチピチの魚と一緒に、持ち込んだ肉や野菜で料理をし小宴会が始まる。なかなか野趣に富み、趣のある楽しみ方である。

 岡山では九蟠から升田にかけての児島湾防潮堤沿いに、数kmにわたって30戸ほどの「四ツ手網漁小屋」が立ち並ぶ。
 火点し頃、海岸に四ツ手網が連なっている光景は詩情が漂い、ファンタジックな景観に変わる。魚が集まる春から秋にかけてのシーズンには賑わいを見せる。

   
   夜の客を待つ四ツ手網漁小屋
   
   
   
   火点し頃にはファンタジックな景観に一変
   
コメント (4)
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~天使といた11ケ月~

2006-10-18 09:52:16 | ビジネスと社会
 昨日小欄で“光の話”を書いた直後なので、今日の“影の話”は、少し憚られるのだが、所詮「光と影」は表裏一体であり、その姿は違うがどちらも共にあり、その存在を認めて成り立つものだとの考えから、深い感銘を受けた話なので敢えてご紹介する。

 このほど近所のアッくんの嫁さん、樋口享子さん=岡山市中井=が「CIRCULATION~天使といた11ケ月~」を自費出版した。副題にあるように、11ケ月という短い生涯を精一杯生きた愛嬢鈴心(りんご)ちゃんの命の軌跡を綴ったもの。

 アッくんの姉、山下恵子さん=備前市穂浪=は「まりのす君の部屋」という超人気サイトを運営しており、ベビー・スリング(乳幼児用吊り下げ布)のオーソリティーで、義妹の樋口享子さんと一緒にスリング交流会を主催して普及に努めている。
 交流活動の様子は、昨日付の山陽新聞夕刊でも紹介された。

 その恵子さんが、義妹享子さんの出版した「CIRCULATION…」へ次のようなコメントを寄せている。
 『私でもあの時のことを思うと、まだ涙がとまらないのに・・・よくここまで書けたな・・・と感心すると共に、中に書かれてある詩に心を動かされました。

 こんなに感性の鋭い彼女が、味わった耐え難い苦しみや悲しみは、私なんかじゃ想像すらできないんだろうな・・・。なんだか、あの時の私のとった行動や言動について彼女に謝りたくなりました。本当に勝手なことを言ってごめんなさい。

 子どもを想う母の思いが、11ヶ月間の日記&詩という形でつづられています。悲しい結末ですが、その中には、ほんの小さな幸せや、神様からのプレゼントがあります。短い命をせいいっぱい生きた鈴心ちゃんの軌跡を1人でも多くの方に読んで頂きたいと思います』

■山下恵子さんよりメッセージ■
1歳になる前に拡張型心筋症で亡くなった姪の事を書いています。
自費出版なので、よかったら買って下さい。本は税込みで¥1,000です。
送料はこちらで負担いたします。この表紙も義妹KYOKOが書きました。
ご注文は、yamarinos@cy.main.jpまで。

   

   
   平成18年10月17日付山陽新聞夕刊より
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