「被災地 再起への記録」 ふたたび

2011-05-03 08:35:40 | タナカ君的日常
 昨日の朝食後、少し休憩して「散歩に出かけようかな?」 と思い始めた時分に点けたあったTVで一昨日の夕方に見たドキュメンタリー番組の続きの放映が始まった。 前に見た番組の内容が良かったので、最初からシッカリと見ましたよ。 おかげで散歩には出遅れましたけれどね。

 番組は避難所生活の場を仕切るリーダーを中心にした仮設住宅建設実現に向けた取り組みを扱っていた。 その被災した住民が避難している地域の施設はサイズが小さくて被災者全員が手足を伸ばして眠れるスペースが無い。 そこで老人や女性、そして子供はその建物で眠らせ、男性陣は車の中で眠るとかして過ごしている。 そんなだから、ゆっくり眠れる施設の確保は愁眉の急。 瓦礫の中から使えそうな柱等を集めたり、ホームページを立ち上げて必要な資材の救援を訴えた結果、関西方面のボランティアからは建設資材が寄せられて、休憩施設の建設が進んだ事を伝え。

 さらに生き延びるために不可欠な食料品も当初は瓦礫のなかから泥に汚れた調味料や米等の食料品を拾い出して来て、共同炊事に使う様子。 救援物資が届く様になってからも、それは離れた中心地域。 そこへ物資の受け取りに共同管理している軽トラックで向かうのだが、途中でタイヤがパンクする。 そんな時には道端に横転している車からタイヤを外して組み付けるなど。 そんな生き延びるための活動を全速力でやっている様子を伝えていた。 当然全速力で事を動かしている集団のリーダーのストレスは相当な物。 リーダーにも疲労が溜まって体調を崩し、病院に運ばれる様子も映しだされた。

 そして、仮設住宅建設を早めてもらうために、高台にある農地の持ち主と話をつけて土地の手当の目途を付け、 更に重機が入れる様な道幅(6m)の道路建設まで自分たちで計画し、 これまたボランティアの人達が必要な測量作業の援助をする。 そして最後は仮設住宅建設を扱う行政の人間を現地に呼び、その場所への住宅建設を訴える。
 しかし、そんな住民の要請に対して行政側の人間は、「生活に必要な水道設備のためには、その場所まで300mほど水道管を延長する工事が必要であるが、その費用の工面が難しい」などと難色を示す様子を伝えて番組は終わった。

 以前は、「建物などが単に瓦礫として処分される様子は敗戦後の復興の時期の貪欲さと比べて見劣りするのではないか?」との想いもありましたが、 「建物の柱や車のタイヤなど何でも有りで利用している地域も有るんだな」と知り、 その他、ボランティア組織からの救援活動も含めて復興へ向かう大きい力があると感じる事が出来ました。

 更にその朝、NHKは同じシリーズの番組を続けて流したのだが、それは被災地域の小さな診療所に務める若い医師の活動や苦悩、 その医師が下した決断「一年後にはその診療所を辞めて、他所に移る」その事の意味を追う、どちらかと言えば暗いテーマの番組となっていた。

 明るくても暗くても、ドキュメンタリー「被災地 再起への記録」シリーズは僕にとって、見ごたえのある番組です。
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