ドキュメンタリー「被災地 再起への記録」

2011-05-02 21:31:31 | 地震の周辺
 「被災地 再起への記録」と題したシリーズの番組をNHKは放映し始めています。 昨夕のこと、公民館での囲碁の対局を終えて家に戻った時間は5時半を回っていた。点きっ放しになっていたTVの画面には津波で被害を受けた東北の様子が流れていた。 見るつもりもなくぼやっと目をやっていたのだが、だんだん真剣に見始めた。 舞台は宮古市の東南に位置する重茂半島にある漁協に所属する組合員さんたちの復興への取り組みを伝えるドキュメンタリー番組だった。

 その漁協の組合員総数は400人超、彼らの持ち船の大半は津波にさらわれてしまい、使用可能な状態で残った漁船は50隻程だった。  漁船を失った漁師さん達は個人的に融資を受けて新たに漁船を購入しようとしても、 融資条件に合わない人が出てきたり、収入源を失い当面の生活資金に不安があったりする。 だから、放っておけば漁民としての再起を諦める人も出たり、多くの住民が他所へ移ってしまう事も考えられる。 そんな状況をなんとかして地域復興への道筋を付けようと、漁協の幹部は以下の様なことを計画して提案した。

全組合員の漁船建造資金を組合保証(?)によって金融機関から借入可能にする。
全員が船を持てるようになる迄の当面の生活資金確保策として、次の案を提示。

  残された漁船の共同利用。
  漁船共同利用で水揚げされた利益の共同分配。


 番組は、この提案が組合総会の場で漁協員の賛同を得られ、生活再建への取り組みが始まった事を伝えて終わった。

 紹介された漁協幹部さん、 僕なんか、漁協や農協の幹部と聞くと、ついヤーさんの幹部も務まるような顔をイメージしてしまうのだが、 それとは全く異なる、ごく普通のオジサンの風貌だった事も好ましく。 何よりも将来に希望を持てる形で動き出したことを伝えるこの番組は見ていて久しぶりに明るい気分になれる良い番組でした。
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