透明フィルム 印刷用紙テスト

2018-10-26 11:57:47 | 雪の結晶撮影
 先日話題にした「3M社製、 A-one インクジェット専用を謳う 品番51181」にプリンターで背景画像を印刷した。 その背景画像を雪の結晶撮影に用いようとした場合、 なにか問題が無いか? 確認する実験を行った。

 Top写真は印刷したフィルムの背後に白い印刷用紙を置いて撮影したものだが、 「色もクッキリと見えて十分に使用出来る!」と期待感が高まった。 しかし・・・  しかしである。


 撮影対象の背後に背景画像を置くための背景画像用ステージに乗せて(背後に反射用紙が無い状態)、 それを撮影してみると、 色に依って色の見え方がまるで異なってしまうのだ。 つまり光の透過率が高くなり、反射光としての色が見え難い状態になってしまうと考えられるのです。

 また撮影装置の試料ステージにプラスチック片で作ったダミーの雪を載せ、 6色の背景画像を使用した場合の撮影結果を見ると、色に依って光の透過率に大幅な違いがある事が一目瞭然となりました。


弱い露出補正 色飛びが激しい


強い露出補正 一応全色が見えた


放射状のカラーパターン 撮影例


 この写真の背景画像の各色の間には何も色を描いていません、 つまり生のままの印刷フィルムの表面状態です。 しかし、 撮影すると、 色を印刷した部分より明度が低く感じませんか?

 その理由を考えて見ました。 印刷用紙の印刷面にはインクの乗りを良くするために曇りガラスの如き微細な凹凸加工が施されています。

 そしてカラー印刷された部分はインクが乗った事に依って、 表面の凹凸が埋められ平坦になります。  そのためにカラープリントした部分の方が光の透過度が高まるのだと推定されるのです。 (曇りガラスに水滴を付けると、 外の景色が見えて来る。 貴方もそんな体験をしたことあるでしょう)


 ここまでは問題点だけ列挙した感がありますが、 自宅でカラー印刷出来るって事は良い面もありました。



 こんな部分的な色違いの背景なんて、 いとも簡単に描画して確認出来るのですから。
 

 プリンター印刷の背景画像、 印刷前の画像ファイルの作成にも注意すべき点もありそうだし、 実際の撮影の際の撮影条件の設定にもノウハウがありそうです。 これからまた暫くそんな事で暇つぶしの種が出来ました。
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