シャーレで増殖を続ける耐性菌
NHKが放送している「BS世界のドキュメンタリー」シリーズ、 夕方5時あたりからの放映時間は午後の公園囲碁対局を4時頃に終えて帰宅してから見るのに時間的な都合が良い。 それと内容もそれなりに興味深く面白く、 お気に入りの番組になっている。
現役サラリーマンだったら、 直接見るのは難しいだろうけれど、録画と言う手段もあるし、 最近ではNHK+なるオンライン視聴も可能な世の中。
さて件の番組、 人類が今迄に作り使用して来た20数種類すべての抗生物質に耐性を示す「スーパー耐性菌」が地球上に現れてはびこり始め、 それが蔓延したらコロナウイルスどころの騒ぎじゃあ治まらない。 そんな警鐘を鳴らす番組でした。
番組紹介ページの記載は以下の様な内容です。
各国の医療に脅威となっているのは、新型ウイルスだけではない。人間がペニシリンを発見して以降、抗生物質に適用できるようバクテリアも進化を続け、病との闘いが危機に直面しているのだ。アメリカの畜産業界が“薬漬け”の飼料を使った結果、新種の耐性菌が世界に広まった例も指摘される。インドの妊婦の間にまん延する耐性菌の報告も。
インドで耐性菌がはびこっている地域での出産時の危険な例はこうだ。
産道(膣)部分に耐性菌が存在、 新生児が出てくる時に耐性菌が付着、 出産の際に出来る傷口、 あるいは目や口等から新生児の体内に侵入。 もちろん妊婦側にだって傷が出来れば体内に侵入の危険性が生じる。 その結果、 出産そのものに非常なリスクが生じているのだそうです。
そもそも人体に悪影響を及ぼす細菌類、 人間の身体がそれへの防御体制をとって生き延びる様に、 彼ら細菌だって、 抗生物質なる薬物に耐性をもって生き延びる能力を身に付ける奴らが出て来るのです。 それを助長するのは滅多矢鱈な抗生物質の乱用。 その代表例は米国での牧畜、 中国での鶏など大量飼育場で飼料に抗生物質薬品を混入して給餌することだそうな。 まあ中国での抗生物質給餌は禁止されたようだが、 もう手遅れでなければよいのだが・・・
現在、 スーパー耐性菌へ効果を発揮する抗生物質は見つけられていないそうです。