横浜田舎物語

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10代の加害者

2018-09-01 | ひとりごと
いつも訪問しているkinshiroさんのブログですが
このところ、ご主人が大変な交通事故に遭われた記事がリアルに書かれています。

幸い、とご本人も言われていますが、読む限り大変な事故だったにもかかわらず
すでに退院されたとのこと

本当に良かったと胸をなでおろしたところです。

まったく事故というのは紙一重の運なのではと思わずにいられないほど
自分が注意していても、相手のあることですのでどうにも避けようがありません。

kinshiroさんも書かれていましたが、事故というのは被害者がいれば当然加害者がいる
相手によっては理不尽な対応もあり、一体どちらが被害者なの?と思うことも

友人も以前事故に遭い、警察は100%加害者の責任だと言っているのに、
なかなか認めず、裁判沙汰にまでなったことがありました。

kinshiroさんの場合、加害者の家族が平身低頭、心からのお詫びに
被害者も加害者も不幸だと言われてます。

加害者は10代のお嬢さん、免許を取って半年くらい?だったらしい。

彼女自身も大けがをしてまだ治療中とのことで、お詫びは両親と祖父だったと

人様のブログ記事をなぜあえて使わせていただいたかというと・・・

50年ほど前の自分とダブったからなのです。

正確には51年前の夏のことでした。

その年の4月、自動車免許を取った私は、実家の営業車を乗り回していました。
取得から4か月、運転に慣れてきたころのことです。

ある日曜日、高校のバレー部、後輩たちの夏の大会が藤枝市で行われました。

すっかり運転に自信持ってしまった私は、当然のことのように車で行きましょう

友人と二人、実家の営業車で意気揚々出かけました。

後輩の応援をして、調子に乗っていたのでしょう
その帰り道、試合の話で盛り上がり、運転は徐々におろそかに・・

国道1号線を東に向かっていました。

静岡市内に入る前に宇津ノ谷峠のトンネルがあります。

そこで事故は起こりました。

トンネル内は片側交互通行でした。

行きも通ったけど、通過OKのほうだったから止まることなく進んだ。

帰りは・・もう片側交互通行のことなどすっかり忘れていました。

相変わらずおしゃべりが止まらない車内、すると突然、すぐ前の車が止まった。
まったく前方を注意していなかった私は、ブレーキを踏むという基本動作すらもできずに

<このまま進んだらぶつかる~>

思い切りハンドルを右に切りました。

すると、そこに現れたのは、まさに現れたのです。
というのも、片側交互通行と書きましたが、前の車は車線交代で止まったばかり
反対車線は発車したばかり

それが結局幸いだったのですが(発進直後でスピードが出ていなかった)

その車の右前方に体当たりしてしまったのです。

しかもその車というのは観光バスだったのです。

当時は、今のようにシートベルトの着用義務などなかったし、もちろんエアバッグもなし

友人は助手席から車外に放り出され、私は・・意識もあったし、どこも痛くない

しばらくして救急車が来ました。

友人だけが運ばれました。

私は・・すぐ前の車の運転手さんが乗せてくださり、救急車の後を追いかけ、同じ病院に運んでくれたのです。

静岡市の中心にある病院まででしたから、かなりの時間がかかったはず
それなのにその方はどこのどなたともわからないまま帰ってしまったのです。

その後お礼も言えず今に至っているのですが、本当に申し訳ないことをしました。

放り出された友人ですが、頭を打ちましたから大変でした。
しばらく意識不明だったようですが、幸いなことに意識が戻り、脳の検査も何事もなく
約1か月の入院で元気になったのです。

私の怪我ですが、むち打ちと両脚の裂傷、打撲、そんな程度で済みました。
実際は痛かったのでしょうが、事故直後は全く感じないほど神経が別の方向に向いていたのでしょう。

18歳と若かったこと、少し前まで運動部で体を鍛えていたこと、それと何より幸運
すべてが重なって大事には至らなかったようです。

車は・・まるで身代わりのように全壊しました。
車両保険に入っていなかったらしく、兄にはこっぴどく怒られました。

私たちはこんなことで日に日に元気になって普通の生活ができるようになりましたが
忘れてはいけない、迷惑をかけたお相手です。

愛知県の観光バスでした。

前日からどちらかに行って、その帰り道、未熟者のせいで事故に巻き込まれてしまった。

入院中も<観光バスだから修理中は営業できなくなるわけで、その間の補償は?
それより、乗客が軽傷とはいえけがをしたらしい、そちらの補償は?>

世間知らずの頭の中は不安でいっぱいでした。

事故処理のすべては保険会社にお任せでしたが、鉄道会社の事故等ではかなりの賠償額になるらしい
とても保険では賄えないのではと心配でなりませんでした。

ところがところが、こちらもバス会社の方針なのでしょうか、賠償など一切なく
バスの修理代を当時の金額で5万円ほど支払っただけで済んでしまったのです。

バス乗客のけがも、バス会社が負担してくれたようで、こちらには一切おとがめなし

そのうえ、わざわざ愛知県から入院中の私たちに菓子折りをもってお見舞いに来てくださったのです。

ほんとうにラッキーでした。

しばらくはバス会社のほうに足を向けて寝られないと真剣に思っていました。

車は新しく買わなければならなかったけど、それ以外のこと
他人様にかけた迷惑はことごとくクリアできて

もしも・・もしも・・・最悪のことをたくさん考えてましたから
事故は自分の不注意で呼び込んでしまったけど、その後のわが身の幸運に感謝でした。

しばらく運転は怖くてできませんでしたけど、迷惑をかけたはずの実家の兄の
「せっかく免許取ったのに止めることはないだろう」の一言で、その後結婚するまでは
乗り回していました。

もちろん細心の注意を払って、慎重に、もちろんそれ以降事故は起こしていません。

私はこんなことで今に至りましたが、10代の若者が死亡事故を・・・などとニュースで見聞きする度
他人事とは思えず、その子の気持ちについ寄り添ってしまうのです。

たとえ本人の不注意だとしても、故意ではない

特に死亡事故を起こしてしまったら、一生背負って生きていかなくてはなりません。

自転車でスマホと飲み物、耳にはイヤホン、年配の女性を死亡させてしまった大学生
これはもう犯罪の域ですが、本人にしたらそんなつもりはなかった、のでしょう。

それでも被害者の方は亡くなってしまった。

被害者の方がお気の毒なのは当たり前ですが、この子はこれからどうやって生きていくのだろうと
私の中では、そちらのほうがどうしてもクローズアップされてしまいます。

事故は不運もありますが、やはり慣れと怠慢です。

80年、90年とまじめに生きてきた老人が、こんな年齢になってから取り返しのつかない事故を起こしてしまう
こんな悲惨なニュースもよくあります。

そんなことも含めて免許取得から51年、車の運転はやめました。

kinshiroさんの記事から思い出した18歳の夏の出来事でした。

kinshiroさん、勝手にお名前出して申し訳ありません。
ご主人様の回復を祈ってます。お大事になさってください。


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