・・・大学時代、心理学でフロイトの夢の分析について習ったような記憶があるが、その内容等についてはほとんど覚えがない。
新聞の日曜欄に「夢についての研究状況について」の記事があった。特に最近は科学の進歩で、脳の活動状況を定量的に把握できるようになってきたので、定量的解析が多くなされているようです。新聞記事から、少し、その内容を紹介します。
まず、夢にはレム睡眠とノンレム睡眠があることは誰しも知っていることです。
表の縦軸は目覚めている度合いで、4が一番ぐっすり寝ている状況である。夜寝ている間を横軸に取っていて、夜の23時から翌朝の7時までを目盛にひと目盛30分で取ってる。朝、起きる前40分ぐらいはレム睡眠になっていることが分かる。この時に良く夢を見ているのではと思われる。下図はその時の脳の活動状況を電気的に調べて図にしたものであるが、色が赤いほど脳が活動していることを表している。起きている時は、右の赤い部分が多い図で、右の赤が少ないのがレム睡眠である。
図に示してある、明晰夢というのは「夢を見ていると気づきながら目覚めないで見続ける夢」の事なので、脳の状態はかなり起きている状況に近い。
そこで夢とは何かと云う事についてはいまだ明確にはわかっていないらしいが、科学的調査からの最近の学説は、「脳はレム睡眠の最中に「目覚めた後に意識がきちんと働くよう準備している」として、その状況を「原意識」と呼んだ、原意識が脳内に蓄えられた視覚情報などを結びつけ、仮想敵な体験をするのが夢だ」と云われている。
普段見ている夢の大半は身近なエピソードで作られていて、とらえどころのない無意識を写しだしているのではなく、覚醒している時とつながりを持っているのだそうである。
また、寝ている時に見る夢は楽しいことより、嫌な体験の方が多い。
嫌な夢をよく見るのは夢の中で窮地の対処をよく練習している個体ほど進化の中で生き残っているために、「夢は危機のリハーサル」とみる説もある。